11月8日(土曜)に東京競馬場で行われた第61回GⅡ京王杯2歳S(芝1400m・2歳・馬齢重量・晴れ・良馬場)はダイヤモンドノット(1番人気)が優勝。管理する栗東・福永祐一調教師は京王杯2歳Sは初勝利。騎乗したC.ルメール騎手は通算5勝目となった。ダイヤモンドノットは北海道平取町坂東牧場の生産馬。馬主は金子真人ホールディングス(株)。
それでは、レースを振り返っていきましょう。

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【展開・ペース】 内から気合をつけてルートサーティーンが先制。序盤はダイヤモンドノットも併走していましたが、競り合うような感じではなく、3~4ハロン目になるとペースダウン。直線を向いてから再びピッチが上がり、典型的なスローからの瞬発力比べの展開になりました。


【レース分析】 勝ったダイヤモンドノット(1番人気)は中2週で関東遠征でもイレ込むような様子はなく、6キロ減の馬体をすっきりと見せて好仕上がり。レースでも逃げた⑤着馬の外で行きたがるシーンはなく、3コーナーから相手を先に行かせる感じで終始、余裕の手応え。先頭に立つ時も少し強めに追われた程度でしたし、そこから一気に加速するとステッキが入ったのも1回だけ。それでゴールでは後続に3馬身の差をつけていました。
「今日は楽勝でした。スタートがとても速くて、2番手につけられましたし、コーナーのところでも我慢できて、あとは落ち着いて走ってくれました。前半にうまく自分のペースで運べたことが良かったと思います。あまり一生懸命に馬が走っていなかったのですが、坂を上がってからの手応え自体は良かったですし、息が入るとまた伸びてくれました。ベストコンディションに仕上げてくれた福永厩舎のおかげです」とC.ルメール騎手はレース後にコメント。今回がデビューから5戦目だったこともあってか、落ち着いてレースを運べたことが、1勝馬同士のメンバー構成では大きかった印象もありますが、とにかく文句のつけようがない勝ちっぷり。折り合いがスムーズだったことを考えると、距離も少なくともマイルまでは問題ないでしょう。朝日杯FSに駒を進めてくれば有力候補となることは間違いありませんね。

▲ダイヤモンドノットの血統表
②着以降は⑬着までが0秒6差にひしめく混戦に。連対圏に食い込んだフクチャンショウ(8番人気)は中団の後ろで折り合いをつけて、馬群の外めでも縁を回ってロスは最小限。切れる感じではありませんでしたが、最後まで渋太く脚を伸ばしてきました。特に2戦目に福島で未勝利②着がタイム的に優秀で、1400mをこなせば重賞でも侮れないと見て、個人的に△をつけていましたが、その見立て通りの走り。現時点では更に距離が延びると不安もありますが、展開やコースは不問のタイプですね。そして次走以降で最も注目したいのが③着のトワニ(12番人気)で、発馬で後手を踏み、②着馬より外を回りながら上がりはメンバー中最速。しかも、まだ1勝クラスに出走が可能ですから、細身の馬体を維持していれば、勝ち負けが期待できそうです。
④着シャオママル(6番人気)は内枠で発馬が今ひとつでしたから、内容としては悪くなく、⑤着ルートサーティーン(4番人気)も展開は味方しましたが、勝ち馬に交わされる時の手応えを考えると、大バテせずに掲示板を確保した点は褒めていいと思います。とにかく③着以下の馬は次走が重賞だと評価が微妙でも、自己条件なら今回の経験を糧に、変わる可能性があると考えた方がいいでしょう。
text by 五十嵐 友二

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。










