2018年4月のニュース

美浦トレセン40周年記念式典・祝賀会

吉井竜一騎手引退セレモニー

ジャイアンツコーズウェイ往く

オークス③着までに仏・GⅠの優先出走権を付与

JRA現役最年長12歳のサイモントルナーレが引退

鼻出血により重賞競走を出走回避

超良血ザルカミヤが初陣を飾る

「ばんえいアワード2017」の各賞が決定

秋山騎手が史上5人目のJRA全10場重賞制覇

ディープインパクト産駒が史上最速でJRA通算1,600勝達成

マイラーズCで京都芝1600mのコースレコードが更新される

1回福島競馬リーディングジョッキーは津村明秀騎手

タワーオブロンドンが英国GⅠに登録

ムーア騎手はケンタッキーダービーのメンデルスゾーンに騎乗

JRA・ブリーズアップセールが開催

ローウィラー騎手、15カ月間騎乗停止に

香港年度代表馬ワーザーが宝塚記念に出走

スペシャルウィーク逝く

幸英明騎手がJRA通算1,300勝達成

蛯名騎手が27年連続重賞勝利

第157回天皇賞(春)はレインボーラインが優勝

第44回QEⅡ世カップはパキスタンスターが優勝

クリンチャーが凱旋門賞に出走へ

カレンミロティックが引退し、乗馬に

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4月16日(月)

●美浦トレセン40周年記念式典・祝賀会

 美浦トレーニング・センター40周年記念式典・祝賀会が茨城県・美浦村の同トレセンで開催された。JRAの後藤正幸理事長は「今後も強い馬づくりを推し進めることが重要だと思っています。40周年を迎え、将来を見据えた改修計画を披露させていただきました。美浦トレセンを力強く、活気あるものとしていきたいです」と挨拶した。

●吉井竜一騎手引退セレモニー

 長年、大井で騎手会長を務めた吉井竜一騎手(42)の引退式が大井競馬場で行われた。同日、デビューした息子・吉井章騎手とのレースでの共演は果たせなかったものの、既に調教師試験には合格。引退セレモニーには、前日の皐月賞を制した元・大井競馬所属の戸崎圭太騎手も地方時代の勝負服姿で駆け付けた。

●ジャイアンツコーズウェイ逝く

 現役時代にGⅠを6勝し、種牡馬としても活躍したジャイアンツコーズウェイが繋用されていたアメリカ・ケンタッキー州のアシュフォードスタッドで亡くなったことが分かった。21歳だった。同馬は父ストームキャット、母マライアズストーム(母父ラーイ)という血統。1999年、アイルランドのA・オブライエン厩舎からデビュー。3歳時に僅か3ヵ月間の間にGⅠ5連勝を達成。「アイアンホース」の異名を取り、2000年の欧州年度代表馬に輝いた。現役時代は13戦9勝。種牡馬入り後は初年度から仏2冠馬シャマルダルを輩出。2009、2010、2012年に北米リーディングサイアーに輝いた。日本では2011年のマイルCSを勝ったエイシンアポロンが活躍。母の父としても今年の米GⅠ・ペガサスワールドCを制したガンランナーなどを輩出した。

 

4月17日(火)

●オークス③着までに仏・GⅠの優先出走権を付与

 JRAは今年からオークスの①~③着馬にフランスのGⅠヴェルメイユ賞(2018年は9月16日にパリ・ロンシャン競馬場で施行予定)の優先出走権が付与されることになったと発表。付与される特典は①当該年のヴェルメイユ賞の優先出走権、②当該年の同競走に関する登録料(計4,560ユーロ)の免除、③2万ユーロの輸送費補助の提供。今年の登録締め切り日は8月22日(登録料3,000ユーロ)となっている(追加登録制度あり)。

 

4月18日(水)

●JRA現役最年長12歳のサイモントルナーレが引退

日経賞で本馬場に向かうサイモントルナーレ

 JRA現役最年長馬サイモントルナーレ(牡12歳・美浦・加藤和宏厩舎)の競走馬登録が18日付で抹消された。今後はJRA馬事公苑で乗馬として調教を始める。父ゴールドアリュール、母ユーモレスク(父アフリート)という血統で2009年3月にデビュー。芝の長距離路線で活躍し、2013年の函館・丹頂Sが最後の勝利となった。藤田菜七子騎手とも3戦でコンビを組んだことがある。通算78戦4勝。今年3月の日経賞が最後のレースに。

 

4月19日(木)

●鼻出血により重賞競走を出走回避

 福島牝馬Sに登録があったエンジェルフェイス(牝5・栗東・藤原英昭厩舎)は追い切り後に鼻出血を発症し、出走を回避。放牧に出る予定。また新馬、きんもくせい特別を連勝して2戦2勝のレーツェル(牝3・美浦・伊藤大士厩舎)も19日の追い切り後に鼻出血を発症。出走予定だったフローラSを回避した。

●超良血ザルカミヤが初陣を飾る

 父が2011年英2000ギニーなどGⅠ10勝のフランケル(14戦無敗)、母が2008年凱旋門賞をはじめGⅠ5勝のザルカヴァ(7戦無敗)という超良血ザルカミヤ(牝3・仏国・A.ドゥロワイエデュプレ厩舎)が19日、パリ・ロンシャン競馬場で行われた芝1600mの新馬戦で優勝した。鞍上はC.スミヨン騎手。後方から伸びて②着に1馬身差をつけて差し切った。

 

4月21日(土)

●「ばんえいアワード2017」の各賞が決定(クリックで記事へ)

 ファン投票で決まる『ベストホース』には、ばんえい記念連覇を含む重賞4勝で1,465票を獲得したオレノココロ(牡8、ばんえい・槻舘重人厩舎)、『ベストジョッキー』には1,505票を獲得した鈴木恵介騎手が選ばれた。また、3月25日に行われた第50回ばんえい記念のレース中に事故により死亡したニュータカラコマには、長くトップクラスで活躍し、ばんえい競馬の盛り上げに多大な貢献をしたとして、特別賞が与えられた。

●秋山騎手が史上5人目のJRA全10場重賞制覇

 第15回GⅢ福島牝馬Sが行われ、キンショーユキヒメが優勝。騎乗した秋山真一郎騎手(39)は、史上5人目となるJRA全10場重賞制覇を達成。優勝インタビューで秋山騎手は「初めて人に言える記録を達成できたなと思いました」と喜びを語った。秋山騎手は1997年のデビューから22年目での大記録達成となった。

 

4月22日(日)

●ディープインパクト産駒が史上最速でJRA通算1,600勝達成

 

 22日の京都8Rでトウカイレーヌが優勝し、ディープインパクト産駒はJRA通算勝利数が1,600勝となった。JRA史上6頭目の記録で産駒初出走から7年10カ月3日目での達成は、サンデーサイレンスの9年0カ月19日を上回る史上最速記録。同じレースで武豊騎手騎乗のサイモンゼーレが3角で外側に斜行し、複数の馬の進路を妨害した。これにより、武豊騎手は4月28日~5月6日まで9日間(開催4日間)の騎乗停止処分に。天皇賞(春)で騎乗予定だったクリンチャーは騎手未定(後日、三浦皇成騎手が騎乗すると発表)に。またNHKマイルCで騎乗予定だったケイアイノーテックは藤岡佑介騎手に乗り替わりとなることが発表された。

●マイラーズCで京都芝1600mのコースレコードが更新される

 

 第49回マイラーズCはディープインパクト産駒のサングレーザーが優勝。1分31秒3という勝ちタイムは14年ワールドエースが同レースで記録した時計を0秒1更新するコースレコードとなった。

●1回福島競馬リーディングジョッキーは津村明秀騎手

 1回福島競馬が終了し、開催リーディングジョッキーには9勝を挙げた津村明秀騎手が輝いた。

 

4月23日(月)

●タワーオブロンドンが英国GⅠに登録

 タワーオブロンドン(牡3・美浦・藤沢和雄厩舎)がGⅠセントジェームズパレスS(芝1600m)とGⅠコモンウェルスC(直線芝1200m)の2レースに出走登録した。また同厩舎のファストアプローチ(牡3)もセントジェームズパレスSに登録。前記の2レースは6月19日から行われる英国・ロイヤルアスコット開催で施行される。遠征するかの最終判断は5月6日のNHKマイルC後に下される。

●ムーア騎手はケンタッキーダービーのメンデルスゾーンに騎乗

 UAEダービーを圧勝したメンデルスゾーン(牡3・愛国・A.オブライエン厩舎)が5月5日に行われるGⅠケンタッキーダービー(ダ2000m)に引き続きムーア騎手鞍上で出走するとオブライエン師が明かした。これにより、3戦無敗のディープインパクト産駒サクソンウォリアー(牡3・愛国・A.オブライエン厩舎)は、同日5月5日にニューマーケット競馬場で行われるGⅠ英2000ギニー(芝1600m)に出走する場合、乗り替わりとなる

 

4月24日(火)

●JRA・ブリーズアップセールが開催

 今年で14回目を迎えたJRA育成馬のセリとなるブリーズアップセールが中山競馬場で開催された。最高落札価格は新種牡馬ジャスタウェイ産駒のソングオブサイレンスの2016(牡)の3,050万円(税抜き)。落札したのは冠名「アドマイヤ」の近藤利一オーナー。
なお、総売却価格は税込みで6億4,141万円(上場頭数68頭)。これは昨年の6億7,835万円(69頭)を下回る結果となった

 

4月25日(水)

●ローウィラー騎手、15カ月間騎乗停止に

 2014年にJRA短期免許を取得し、GⅢ新潟記念を制したナッシュ・ローウィラー騎手(43)に15カ月の騎乗停止処分を科すと香港ジョッキークラブが発表した。「自身の騎乗馬の情報で金銭を受け取ってはならない」及び「自身の騎乗馬に賭けてはならない」というルールに抵触。ローウィラー騎手はオーストラリア国籍。近年は香港で騎乗し活躍していた。29日に行われるGⅠチェアマンズスプリントプライズでは有力馬ミスタースタニングに騎乗予定だった。

 

4月26日(木)

●香港年度代表馬ワーザーが宝塚記念に出走

 2015/2016シーズンの香港年度代表馬ワーザー(セン7・香港・J.ムーア厩舎)が宝塚記念に出走する方向で調整していると管理するジョン・ムーア調教師(68)が明らかにした。今年は2月のレース後に鼻出血を発症し、ドバイ遠征を取りやめていた。実現すれば1997年の⑨着セトステイヤー(オーストラリア)以来となる21年ぶりの外国調教馬の参戦に。

 

4月27日(金)

●スペシャルウィーク逝く

 1998年東京優駿を優勝するなどGⅠを4勝し、種牡馬引退後は、北海道沙流郡日高町の日高大洋牧場に繋養されていたスペシャルウィーク号(牡23)が27日の16時40分頃亡くなった。訃報に現役時代、コンビを組んでいた武豊騎手は「突然のことで驚いています。自分をダービージョッキーにしてくれた馬なので、とても特別な1頭です。素晴らしい馬でした。たくさんの思い出があり、一生忘れられない馬です」とコメント。

 

4月28日(土)

●幸英明騎手がJRA通算1,300勝達成

 幸英明騎手(42)が京都6Rをイエローマリンバに騎乗して優勝。この勝利により現役9人目、史上21人目となるJRA通算1,300勝を達成した。インタビューでは「デビュー当時は1,300勝もできるとは思いませんでした。未勝利戦でもG1でも勝てるレースは常に勝ちたいと思っています。これからも1鞍1鞍大事に乗っていきますので応援よろしくお願いします」と笑顔でコメント。幸騎手はこれまでGⅠ6勝を含め、重賞で36勝を挙げている。

●蛯名騎手が27年連続重賞勝利

 第25回青葉賞は6番人気ゴーフォザサミット(牡3・美浦・藤沢和雄厩舎)が優勝。この勝利で鞍上の蛯名正義騎手は27年連続でのJRA重賞勝利を果たした。ゴーフォザサミットは出走権を獲得した日本ダービーでも蛯名騎手とのコンビで出走する予定。

 

4月29日(日)

●第157回天皇賞(春)はレインボーラインが優勝

 第157回天皇賞(春)は2番人気に支持されたレインボーライン(牡5・栗東・浅見秀一厩舎)が優勝。10度目の挑戦でのGⅠ制覇となった。ただ、ゴール後に歩様が乱れて鞍上が下馬。右前肢跛行という診断が発表された。レインボーラインは5月2日に精密検査を受ける予定。尚、京都競馬場の入場人員は6万9,308人、前年比89.1%。天皇賞(春)の売り上げも197億8,692万8,000円で同89.1%とダウン。

●第44回QEⅡ世カップはパキスタンスターが優勝

 香港・シャティン競馬場で行われた第44回GⅠクイーンエリザベスⅡ世カップ(芝・右2000m)はウィリアム・ビュイック騎手が騎乗したパキスタンスター(セン5・香港・A.クルーズ厩舎)が3馬身差をつけて快勝。勝ち時計は2分00秒21(良)。勝ったパキスタンスターは5番人気(JRA発売)だったが、②着に7番人気のゴールドマウント、③着に6番人気イーグルウェイが入って波乱に。3連単の払い戻し金額は209,530円。日本から遠征したアルアイン(牡4・栗東・池江泰寿厩舎)は⑤着。ダンビュライト(牡4・栗東・音無秀孝厩舎)は⑦着に敗れた。

 同日、同競馬場で行われたGⅠチェアマンズスプリントプライズ(芝・右1200m)は地元のアイヴィクトリー(セン4・香港・J.サイズ厩舎)が優勝。高松宮記念の覇者ファインニードルは④着に敗れた。

香港チャンピオンズデー各レースの結果はこちら(JRAホームページ)

 

4月30日(月)

●クリンチャーが凱旋門賞に出走へ

 GⅠ天皇賞(春)で③着だったクリンチャー(牡4・栗東・宮本厩舎)がフランス・ロンシャン競馬場で10月7日に行われるGⅠ凱旋門賞(芝2400m)に出走することが決まった。レース後に宮本師が発表。鞍上は武豊騎手となる予定。今後は宝塚記念には出走せず、大山ヒルズに放牧。9月16日に行われる前哨戦のGⅡフォワ賞(ロンシャン競馬場・芝2400m)から本番へ向かう。

●カレンミロティックが引退し、乗馬に

 GⅠ天皇賞(春)で⑯着だったカレンミロティック(セン10・栗東・平田厩舎)が現役を引退すると管理する平田調教師が明らかにした。今後は北海道苫小牧市のノーザンホースパークで乗馬になる予定。同馬は2013年にGⅡ金鯱賞を制覇。14年のGⅠ宝塚記念、16年のGⅠ天皇賞(春)で②着に好走。10歳までタフに走り続けた。戦績は通算43戦6勝(うち海外2戦0勝)。