Go to the Derby!



 2回東京3日目11R第25回GⅡ青葉賞は6番人気ゴーフォザサミットが横一線の追い比べから抜け出して優勝。鞍上の蛯名正義騎手にとっては27年連続でのJRA重賞勝利に。ゴーフォザサミットは美浦・藤沢和雄調教師の管理馬で父ハーツクライ、母ラグジャリーという血統。生産は新ひだかの矢野牧場。馬主は山本英俊さん。この結果、①着ゴーフォザサミット、②着エタリオウが5月27日に東京競馬場で行われるGⅠ日本ダービーの優先出走権を獲得した

 

ここからは青葉賞で本紙予想を担当した京増TMによるレース回顧です。

 

勝ち時計 2.24.4(晴れ・良)

前半4F → 中盤4F → 後半4F 48.4 → 49.6 → 46.4 (Mペース)

13.2 – 11.2 – 11.8 – 12.2 – 12.4 – 12.7 – 12.3 – 12.2 – 12.0 – 11.6 – 11.1 – 11.7

 

パドックを周回するゴーフォザサミット(Photo by yu~kun

 

【展開・ペース】

 前半1000m通過が60秒8。スタート直後の1ハロン目(13.2)を除けば、もっとも遅いラップが12秒7と、淀みなく流れて地力勝負に。それでも、絶好の馬場コンディションだった分、後ろ過ぎては厳しく、好位から中団あたりを進んだ面々が上位を占めた。

【レース分析】

 ゴーフォザサミットはスタンド前でインに潜り込んで5、6番手を追走。前を射程圏に入れて3、4角を回ると直線は外に持ち出す鞍上の巧みな手綱捌きが光った。それにしても、叩き合いから抜け出し、後続に2馬身差をつけたのは地力があればこそできる芸当。スプリングS⑦着で評価を落としていたが、今回は馬体が引き締まり、見映えもグンと良くなってハーツクライ産駒らしい優れた成長力を示した。更に良化が進みそうな雰囲気もあり、2分24秒4という勝ち時計なら日本ダービーでも好走するだけの資格はあり要注意。

「今年も日本ダービーに参加することが決まって嬉しいです。まだ少し緩く、モタれ気味でしたが、直線は脚を使ってくれるだろうと思っていました。東京でスムーズに走れたし、楽にあのポジションを取れたのが良かったですね」レース後の蛯名騎手。昨秋以来、久しぶりに手綱を取った名手に導かれ、ゴーフォザサミットが日本ダービーへ向かう

 

 

 エタリオウは道中は勝ち馬とほぼ同じポジションを追走。外を回ったコース取りと、瞬発力の差が2馬身という着差に出た感じ。それでも、長くいい脚を使っており、スーパーフェザーの追い上げは退けたのだから立派な②着。ステイゴールド産駒らしく、気性の激しさはあるが、馬体は均整が取れていて将来性を感じさせる。この馬の好走により、フローラSを制したサトノワルキューレ(3月のゆきやなぎ賞でエタリオウを負かして優勝)の評価も上昇することに。

 

 

 スーパーフェザーは、ディープインパクト産駒らしい瞬発力を駆使し、追い込んで③着。能力の片鱗は示した。日本ダービーの優先出走権は逃したが、非常に馬っぷりが良く、こちらも先々まで注目したい。サトノソルタスは⑥着。追い切りの動きや馬体の雰囲気から同じ堀厩舎の先輩ドゥラメンテのように走っても驚けないと感じていたが、大外枠&3角から積極的に動いてはさすがに脚が続かなかった。本命を打ったオブセッションは⑪着。レース後に息遣いがひと息でノドの検査をすると発表されたが、ここまで負けると過大評価し過ぎていた点は否めず、さすがに言い訳できない。

text by 京増真臣/構成・藤原

 

  ※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

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