競馬 研究ニュース

第36回 セントウルS 回顧

 

 

2022年9月11日(日) 5回中京2日

 金曜夜から土曜にかけて60.5ミリの雨。ただ、馬場は急速に乾いて、日曜のメインレース頃には開幕週らしい高速馬場に。前半32秒5─後半33秒7の前傾ラップ。走破時計1分6秒2は中京1200mのコースレコードです。勝ったメイケイエールは中団の前で運んで、直線で先団を楽々と交わして2馬身半差勝ち。前進気勢が強い同馬にとって、この速い流れは好都合。折り合いはスムーズでしたし、前が見える位置から上がりを32秒9でまとめられては他馬はどうしようもないでしょう。武英智調教師の「もう調整法は掴めましたし、馬自身も調教、競馬を理解してきた感じ」とのコメントは心強いですね。「次を見据えた仕上げではあります」は事実でしょうが、+14㎏事態のほとんどは成長分でした。

 ファストフォースは外枠から果敢に先行して、逃げ馬をピッタリとマークする形。勝ち馬には直線で並ぶ間もなく交わされましたが、開幕馬場を存分に生かして粘り込みました。2021年京阪杯③着以来の馬券圏内入りです。当時の馬体重が528㎏。この夏2戦は馬体減りも影響していた感じで、今回が本来の姿でしょう。サンライズオネストは中団のインでレースを進めて、直線も内から脚を伸ばしました。出足こそひと息でしたが、うまく立ち回ることができたと思います。鞍上の横山典弘騎手によると、「放牧から帰ってきてガレていたと聞いてたし、まだ本調子ではなかったのかも」とのこと。成績的にも叩き良化型の傾向ですから、叩いての上積みに期待しましょう。

 ダディーズビビッドは若干コーナーで外に張り気味でしたが、休み明けの重賞挑戦を考えると悪くない走り。折り合い面を考えると1200mは合っています。乗り難しいタイプですが、2着とは0秒2差でしたし、重賞でも通用していいでしょう。春の安田記念を制したソングラインは⑤着でした。仕掛けつつの追走で後方から。休み明けでしたし、1200mはちょっと忙しい感じでした。牝馬で別定戦56㎏を背負って大外から⑤着まで追い上げたように地力の一端は示しています。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。