2回札幌4日目11Rに行われた第13回GⅢキーンランドCは1番人気に支持されたナックビーナスが好スタートから逃げ切り、地方交流のダートグレード競走も含めると12度目の挑戦で、念願の重賞初勝利を手にしました。騎乗したJ.モレイラ騎手も11度目の騎乗でJRAの重賞初勝利。管理する杉浦宏昭調教師の重賞勝利はレオアクティブによる2012年のGⅢ京成杯AH以来で13勝目。ナックビーナスは北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は小松欣也氏。通算成績は27戦7勝(うち地方1戦0勝)。

それではレースを振り返ってみましょう。

 

 

【展開・ペース】

 好スタートから主導権を握ったナックビーナスが刻んだラップは前半3ハロン33秒7。良馬場で③着だった昨年も逃げて同33秒5でしたから、稍重発表の馬場状態を考えればペースは速目。こうなると2番手グループも容易には追い上げられず、終始、単独で先行するような形。差しタイプも脚をタメて切れ味を生かす競馬がしにくい展開、馬場状態となり、最後は勝ち馬が後続を突き放しました。

 

【レース分析】

 勝ったナックビーナスは控える競馬から先頭に立つと気を抜く面があり、良くも悪くも相手なりの走りで、GⅠ③着などの実績がありながら重賞勝ちを手にできずにいました。しかし、今回は鞍上が好スタートを決めて道中もペースを緩めず、馬格のあるこの馬らしいパワフルな先行力を、存分に生かし切った印象を受けました。

「レース前は特に逃げると決めていたわけではないのですが、スタートが非常に良かったので先頭に立ってレースを進めました。道中も折り合いがつき、馬なりのまま直線を向くことができました。この馬で重賞を勝てて本当に嬉しいです」J.モレイラ騎手はコメント。勿論、時計を要す馬場状態も味方しましたが、勝ち癖がつけば一気に軌道に乗る可能性もあるので、優先出走権を獲得したスプリンターズSでの走りにも注目ですね。

 

ナックビーナスの4代血統表

 

 3歳で②着に健闘したダノンスマッシュ(4番人気)は速い流れでも楽に好位につけて、勝ち馬と同様、スムーズな競馬ができましたが、キャリアなどを考えれば上首尾といえる内容。1200mの距離も合っているようですが、ここ2戦は滞在競馬での好走であり、当日輸送でも安定したレース運びができるかなど、まだチェック項目も残っていますね。いずれにしても今後が楽しみな素材であることは間違いありません。

 ③着のペイシャフェリシタは9番人気でしたが、CBC賞が休み明けでチグハグな競馬、前走のアイビスSDも初めての直線競馬でしたから、力負けとはいえない内容。時計を要す馬場が得意で、枠順も良かった割には人気の盲点になっていた感じですが、このレースでも3角で少し窮屈になり、②着馬より斤量も1キロ背負っていたので、今後に向けての賞金加算などを考えると、少し惜しい結果となりました。

 ④着キャンベルジュニア(5番人気)は初めての1200mでも鞍上がテンに促して、流れに乗ってレースを運んでいましたが、追い出してからの伸びが今ひとつ。速いペースを追走したことが影響している印象を受けましたが、この距離の流れに慣れれば変わり身が期待できそうです。⑤着同着のスターオブペルシャ、レッツゴードンキは前者が好枠を生かした立ち回りでも、1200mは少し忙しく、若干、勝負どころでロスもあっての健闘。後者は休み明けのせいか位置取りが後ろ目になり、直線も外に持ち出してから脚を伸ばして、次走に向けて上がり目を残すようなレースぶりに映りました。以下では出遅れから外を回って追い上げに脚を使い、見せ場を作って⑦着だった3歳馬トゥラヴェスーラも、今後の成長が楽しみですね。

text by 五十嵐

 

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