第33回GⅢ根岸Sを制したのは単勝2番人気に支持されたコパノキッキング。力強く直線で抜け出し、GⅢカペラSに続いて重賞連勝を達成。自身の連勝も4に伸ばした。鞍上はこの日が短期免許での騎乗最終日だったO・マーフィー騎手。O・マーフィー騎手自身、これが初めてのJRA重賞勝利に。管理するのは栗東・村山明調教師。コパノキッキングは米国・R・マクドナルドさんの生産馬。馬主は小林祥晃さん

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

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【展開・ペース】

 好スタートを決めたマテラスカイが大外枠から主導権を握る。レッドゲルニカノボバカラが2、3番手を追走。根岸Sが過去10年、良馬場で施行されたのは6回。その前半3ハロンの平均は35秒3。今年は35秒0と例年以上に緩みのない流れとなった。

パドックを歩くコパノキッキング(撮影:yu~kun)

【レース分析】

 コパノキッキングは、前走のカペラSよりパドックでテンションが高かったが、馬体の張りは文句なし。いい状態をキープしていた。今回は課題のスタートを決め、速い流れの中でも、自然に中団馬群の外目を追走。スムーズに追い上げ態勢に入ると、力強く抜け出して快勝した。気性面を含めて1200、1400mがベターである印象を持っているが、脚質に幅が出ており、出走予定のフェブラリーSでもマークは必要だろう。

 「いい位置に楽につけられました。唯一の懸念材料は1200mから1400mに距離が延びることだったので、早目に先頭に立たないようにだけ気をつけました。今後、どのように馬が良くなっていくのか楽しみになるレース内容でした。ただ、もしかしたら1200mがベストかもしれません」O・マーフィー騎手。

コパノキッキングの4代血統表

 本命を打ったマテラスカイは好ダッシュを見せて先手を奪ったものの、乾いてパサパサのダートだけに前半3ハロン35秒0は速かったかもしれない。それでも、直線半ばで馬群に沈み、⑬着というのはさすがに負け過ぎか。パドックでは脚捌きに硬さがあったし、冬場はあまり良くないのかもしれない。

 ユラノトは、マテラスカイら先行勢を深追いせずに離れた4番手を追走。展開を踏まえれば、絶好のポジションでレースができた。直線はラチ沿いから抜け出しを図るも交わされて②着。今回に関してはコパノキッキングの決め手が一枚上だったか。

 ③着クインズサターンは、最内枠から序盤、ポジションを取りに行って中団のインを追走。直線も概ねスムーズに運べて最後は渋太く差を詰めてきたが、上位2頭には及ばなかった。

 1番人気に支持されたサンライズノヴァは、パドックでいくらかうるさかったが、この程度は許容範囲内。スタートがゆっくりなのはいつものこと。それにしても直線は本来の伸びが見られず⑧着に敗れた。ゴールドアリュール産駒らしくポカが出たケースか。

text by 京増真臣

 

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