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第55回 関屋記念 回顧

 

 8月16日に新潟競馬場で行われた第55回GⅢ関屋記念(芝・外回り1600m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)はサトノアーサー(単勝4番人気)が素晴らしい伸びを見せて差し切り勝ち。2018年のエプソムCで初めての重賞勝ちに導いた戸崎圭太騎手を背に重賞2勝目を挙げた。管理するのは栗東・池江泰寿調教師サトノアーサーは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈱サトミホースカンパニー。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

【展開・ペース】 大方の予想通りトロワゼトワルがハナを叩き、前半の半マイル通過は46秒3と緩みのないペースでレースが進行した。

 

 

末脚一閃!鮮やかに決めた重賞2勝目

【レース分析】 スタートの出があまり良くなかったサトノアーサー。外枠だったこともあり、腹を括って後方待機策を選択。道中は後方2番手で内めを進み、ジックリと溜めるだけ脚を溜めて直線へ。そこから徐々に外へ持ち出すと、弾けるように突き抜けて快勝。近況は勝ち切れないレースが続いていましたが、父譲りの瞬発力を引き出した戸崎圭太騎手の好騎乗。仕上がりも良かったように思います。

「スタートをうまく出れなかったので切り替えていきました。道中の手応えは十分。切れる脚がありますし、直線も長いので何とかなると思っていました。乗り難しさがある中でよく勝ってくれました」とレース後に戸崎圭太騎手がコメント。戸崎騎手はこれで3回騎乗して①⑥①着。2018年のGⅢエプソムCでは好位抜け出し、そして今回は直線一気。見事に乗りこなしており、相性は抜群。今後もサトノアーサーに騎乗する際は注目。

 

サトノアーサーの4代血統表

 

状態上げ、粘り増したトロワゼトワル

 ②着に踏ん張ったのはトロワゼトワル。前走時は妙におとなしかったんですが、今日は気持ちがピリッとしていました。動きには柔らかみもあって、④着に食い込んだGⅠヴィクトリアマイルに近いデキに映りました。先週の雨で馬場が傷み、昨年よりも1秒時計がかかったことを踏まえれば、このラップを踏んでの②着は立派のひと言。

 本命に推したアンドラステは落ち着きがあって気配は良好。先行集団の直後のポジションを取って、しっかり折り合いもついていました。内枠だった分、馬場の悪い内めを通らされましたが、直線に向くと馬群の中から渋太く脚を伸ばして③着。外めを回って伸びたGⅢエプソムCに続いての健闘は地力強化の証明。伸びしろも十分で重賞初制覇の日は近い。

 

 

                                 text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・勝ち馬は前走GⅢで1番人気で条件をクリア。ただ、②着馬は前走GⅢで4番人気、⑰着。来年からはGⅡ、GⅢ組は前走⑤着以内か前走1~4番人気と少し取捨の基準を緩めたい。

〇枠順・・・ごちゃつかずに運べる恩恵は大きいのだろうか。8枠の2頭がワンツーと外枠有利の傾向は今後も続きそうだ。

〇斤量・・・①~③着馬は前走と同じ斤量。前走から斤量が増えた馬は7頭出走して全滅。斤量は据え置きか減った馬が狙い目という特徴を来年も覚えておきたい。

 

 


 
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