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第68回 神戸新聞杯 回顧

 

 

2020年9月27日(日) 2回中京7日

 5戦5勝無敗の二冠馬コントレイルの秋緒戦。単勝オッズ1.1倍は、2番人気19.9倍を大きく引き離して断然の1番人気でした。レースはパンサラッサが引っ張って、59.9‐12.3‐60.3の平均ペース。下級条件が多いとはいえ、スローペースになりやすい中京2200にしては結構流れた感じ。そのため上位3頭は中団より後ろに位置していた馬が入りました。

 コントレイルはファンの支持に応えて快勝。馬体重の増減はありませんでしたが、成長していないといったわけではなく、パドックの馬体を見てひと安心。道中は中団の内で、どうやって馬群を捌くのか注目していましたが、前のエンデュミオンが外に進路を取ってできた隙間を見逃しませんでした。あの抜け出す時の速さは一流馬のそれ。余力を残して勝つという前哨戦としては最高の内容。馬群の中で折り合いをつけられますし、瞬発力もある。長丁場の菊花賞でもかなりの確率で楽しみです。仮に心配があるとすれば大外枠を引いた時ぐらいでしょうか。

 サリオス不在の中、日本ダービーで勝ち馬に次ぐ成績(③着)を残したヴェルトライゼンデが②着。今年は阪神開催ではありませんでしたが、データ通り日本ダービーで掲示板に載った馬は走りますね。熱発でセントライト記念の予定を延ばしましたが、地力を高さを示した格好。また、上がり35秒4はレース最速。過去5年の上がり最速馬は当レース②②②②①③着でしたが、今年も馬券に絡みました。来年も「前走が良馬場なら上がりが35秒を切っている」は最低限クリアしたい条件です。

 3着は14番人気のロバートソンキー。ただ、未勝利勝ちが約1年ぶりのレースで、同日の2勝級特別と0秒2差という好時計。祖母は1991年の皐月賞、日本ダービーを制したトウカイテイオーの全妹トウカイテネシーという血統。さすがに、いきなりG2では厳しいと思いましたが、潜在能力は一級品。スタート直後にゴチャつきましたが、後方でしっかりと折り合って、直線は勝ち馬の進路をトレースして伸びてきました。見事に菊花賞の優先出走権を獲得。仮に骨折で三冠目を棒に振った大おじの夢を果たすとなると、それもまたドラマですね。

 展開を考えるとディープボンドも強い競馬をしています。最後まで渋太く脚を使っており、「長い距離向きのタイプになってきたなと感じましたし、叩いて次はもっと良くなると思うので楽しみです 」とは和田竜二騎手。この馬も日本ダービーで掲示板に載った一頭でした。 

 未知の魅力に惹かれたのか2番人気に支持されたグランデマーレでしたが、今回は長期の骨折休養明け。初めて経験する2200mも長かったかもしれません。さすがに条件が厳しかったですし、長い目で見たいと思います。マイラプソディはレース後に鼻出血が判明。10月27日までレースに出られない為、残念ながら25日の菊花賞には出走できなくなりました。

text by 小林  

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。