競馬 研究ニュース

第59回 京都金杯 回顧

 

2021年1月5日(火) 1回中京1日

 

 京都と銘打っていますが、今年は京都競馬場が改修工事のために中京競馬場での開催。前開催から中2週、Aコース使用は中3週になりますが、芝は見た目とは逆に内有利の馬場でした。10Rや最終12レースの結果から、その気になれば時計も出る状態。

 レースは前半35.2ー後半34.6。マイルの重賞としてはやや落ち着いた流れ。4番手以降の集団はユッタリとしたペースでした。馬場状態に加えて、ペース的にも後方から外を回す競馬では厳しかったはず。勝ったケイデンスコールは押して中団のイン。道中は内を嫌う馬が多く、コーナーワークでスルスルと前へ。直線に向く頃には絶好のポジション。手応えも十分でした。残り1ハロン手前でボンセルヴィーソの外に切り返してからは素晴らしい脚。2018年新潟2歳S以来の勝利。岩田康誠騎手はJRA重賞100勝に王手です。

 ピースワンパラディは内枠でスタートも悪くありませんでしたが、道中は内2~3頭分を開ける進路取り。結果的に勝ち馬とはこのコース取りの差だったと言えるかも。ただ、一貫して左回りに使われてきたサウスポー。中京での開催は間違いなくプラスだったでしょう。エントシャイデンはハナを取り切ってマイペースに持ち込んだことが好走因。「調教に乗せてもらって具合がいいのは分かっていたし、いいスタートを切ったので、迷わず行く競馬を」と川須騎手の好騎乗でした。一応、この馬も例年活躍が目立つリゲルS組。

 1番人気のシュリは⑤着。アオり気味のスタートで出は今ひとつ。二の脚ですぐに4番手以降の集団の前につけられましたが、少し力んでいる感じ。その分もあってか直線は伸び負けました。ただ、これが重賞初挑戦。今後の糧にしてくれれば。レッドガランも同じようなスタート。こちらは後方から。直線は内を選択し、上がりはレース最速でしたが、今日の馬場と展開では厳しかったです。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。