2月14日に東京競馬場で行われた第55回GⅢ共同通信杯(芝1800m・3歳・別定・晴れ・良馬場)はエフフォーリア(単勝4番人気)が早目に抜け出して後続を寄せ付けずに優勝。騎乗した横山武史騎手、管理する美浦・鹿戸雄一調教師とも共同通信杯は初勝利。エフフォーリアは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

【展開・ペース】 前半1000m通過タイムは61秒9とスロー。各ジョッキーはこれからも見据え、遅い流れの中でも折り合いをつけることに専念。本来、緩いペースだと着差が開きづらいのですが、エフフォーリアは馬群から抜け出すと後続に2馬身半差。まさに完勝でした。

 

 

人馬一体!無傷でクラシックへ

【レース分析】 エフフォーリアはテンションの高い面があるエピファネイア産駒でも落ち着きがあって、身のこなしは滑らか。見映えのする好馬体で、気配は良く映りました。スタートを決めると道中は3、4番手を追走。ポジションを取りに動き、しっかりと折り合いがついていましたね。デビューからコンビを組む横山武史騎手の冷静な騎乗ぶりが光りました。一戦毎にレースを覚えさせながら、高いパフォーマンスを引き出すことに成功。現時点では2歳王者のダノンザキッドより魅力を感じますね。また2000年以降、共同通信杯で後続を2馬身以上離して勝利した馬はエフフォーリアで4頭目。3頭のうち、2001年ジャングルポケット、2017年スワーヴリチャードはその後、GⅠ勝ちを収めています。

「前走はテンションが高かったんですが、今日は落ち着いていたし、返し馬でもリラックスしていたので、この馬の力を発揮できる自信がありました。あとは僕がこの馬の力を遺憾なく発揮させることを考えていました。昨年の北海道で乗せてもらい、デビュー前からいいところがあると感じていましたからね。順調に3連勝してくれて思い入れが強いです。重賞を勝ってくれたので、次はGⅠを勝てるように頑張っていきたいです」とレース後に横山武史騎手はコメント。成長著しい人馬のコンビから目が離せませんね。

 

エフフォーリアの4代血統表

 

センス良し!ヴィクティファルス

 ヴィクティファルスは、この時期のハーツクライ産駒らしく緩さはありましたが、動きには柔らかみがあって好素材ですね。エフフォーリアをマークするようなポジションを進み、直線半ばでは離されてしまいましたが、しっかりと脚を伸ばして②着に好走。キャリア2戦目で、この内容は立派。関東圏へ遠征して賞金加算に成功したのも大きな収穫でしょう。

 

 

 ◎のシャフリヤールはパドックで2人引きでしたが、それほどテンションが上がらず、品のある好馬体。仕上がりは良かったですね。前を走るハートオブアシティが向正面でまくるように動いて、壁がなくなりましたが、大きくはリズムを崩さず、うまくなだめて追走。終い勝負に徹し、差を詰めてきましたが、思ったほどは弾けませんでした。メイクデビュー京都は荒れた馬場での一戦。どちらかと言えば、渋太く脚を使うタイプなのかもしれません。

 

                          

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬は1勝クラス①着、②③着馬は新馬(芝1800m)①着。いずれも馬券に絡む条件は満たしていた。ディープインパクト産駒+前走、千八以上の芝で新馬勝ちを収めたシャフリヤールは③着。条件に合致する馬は来年も好走が期待できる。

〇朝日杯FS組・・・朝日杯FSで2番人気に支持されていたステラヴェローチェは⑤着。②着からは僅かな差ではあったが、馬券圏外に敗れてしまった。上記の条件に該当する馬は来年以降も有力だが、上位人気に推されることは確実。配当妙味を考慮すると軸に据えるのはためらわれる。

 

 

《共同通信杯 2016-20》

 

 


 
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