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第28回チューリップ賞 回顧

 

 

2021年3月6日(土) 1回阪神7日

 例年なら桜花賞を照準に合わせる有力馬が集まるレースですが、今年は重賞連対実績がある馬がメイケイエール一頭だけ。メンバー的には1勝級に毛が生えた程度、と言っては失礼かもしれませんが、メイケイエールが単勝1.6倍と断然の1番人気に支持されたのも頷けます。

 ラップを見ても分かるように例年なら中盤が落ち着いて、瞬発力が問われるレース。ただ、今年は人気のメイケイエールが折り合いに大きな不安を残す中、はたして中緩みになるかどうか流動的でしたが、前半3ハロン36秒3は過去10年と比べて最も遅いペース。案の定引っ掛かって途中からハナに立つ形になりました。先頭に立ったのは残り800m手前。最初からハナへという意見もあるようですが、それは結果論であって、先々を考えるとやはり我慢させるプランが採用されたのは当然かと。これだけ制御不能になりながら負けなかったあたりは地力であり、メンバーが弱かった裏返しでもあったと思います。ただ、今後の戦い方が難しくなりました。

 同着でエリザベスタワーが1着入り、3着ストゥーティまでが桜花賞の優先出走権を獲得。エリザベスタワーはスタート直後に接触して、序盤は頭を上げて行きたがっていました。好位のインで何とか我慢させて、直線は勝ち馬の内から伸びてきましたが、外へモタれるのを修正しつつ。勝ち馬ほどではありませんが、この馬も難しい面があります。ストゥーティは前半スローペースで運べましたし、メイケイに交わされてからも自分のリズムで走れていました。最後は甘くなりましたが、特殊な展開で頑張っていると思います。

 タガノディアーナは脚をためて終いを生かす競馬。直線に向いた時の手応えは良く、勢いとラスト1ハロンのラップの落ちを考えると差し切っても良さそうでしたが、最後は前と同じような脚色になってしまいました。

texo by 小林  

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