2021年5月8日(土) 3回中京1日
この日の芝は良馬場でしたが、ダートは稍重。当日のクッション値は8.9と10を切っており、少し柔らかめの馬場。ラップは前半59秒9─12秒3─59秒0のミドルペース。スタートしてブレークアップが一旦はハナに立ちますが、1コーナー手前でルペルカーリアが先頭へ。「2番手でも良かったのですが、1番の馬と接触して、そこで馬がエキサイトしてしまって……」と福永騎手。その後、最初のコーナーから向正面にかけて12秒台のラップが続きますが、ゲヴィナーが外から押し上げたことによって、残り1000mから11秒4とペースアップ。ロングスパート戦になりました。
勝ったのはレッドジェネシス。ポイントは中盤のぺースアップに惑わされなかったことでしょう。鞍上の川田騎手は「自分のリズムをキープしながら、この流れなら追いかけなくてもいいと思い、リズム良く行けました」と落ち着いていました。最後は着差以上に余裕を持っての差し切り。同馬を管理する友道調教師はこれがJRA通算600勝目。川田騎手は区切りのJRA通算1600勝です。
一緒に先行したブレークアップ、途中から押し上げたゲヴィナーが大きく失速した流れを考えると、ルペルカーリアの逃げて②着は高価値。直線で内にモタれていた分も考えると、非常に惜しかったです。福永騎手は、「最後の最後で左にモタれてしまったのは、苦しがったのではなく、体がまだついてきていない感じで成長途上なのでしょう」とコメントしており、それでこれだけ走れるのは素質の高さの証明でしょう。
マカオンドールは勝ち馬の後ろ。勝負どころで先んじようとしましたが、内にいた勝ち馬にコーナーワークで逆に先んじられ、追走する形。上がりは勝ち馬に次ぐ35秒4をマークしましたが、結局その差は詰まらずゴール。「勝ち馬の位置が欲しかったのです」とはレース後の浜中騎手の弁。ただ、後続には2馬身半の差をつけており、内容的には悪くありませんでした。
text by 小林
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