11月20日(土曜)に東京競馬場で行われた第26回GⅡ東京スポーツ杯2歳S(芝1800m・2歳・晴れ・稍重馬場)は単勝1番人気に支持されたイクイノックスが鮮やかに差し切って優勝。騎乗したC.ルメール騎手、管理する美浦・木村哲也調教師とも当レースは初勝利。イクイノックスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 徹底先行タイプは不在。押し出されるようにナバロンがハナを切りましたが、途中からアルナシームが動いて一気にペースアップ。ラスト5ハロンから11秒台のラップが連続。これにより、最終的には地力勝負となりました。

 

▲パドックを歩くイクイノックス(撮影:yu~kun)

 

衝撃の末脚!クラシック候補登場

【レース分析】 イクイノックス(1番人気)は馬体重が8キロ増でしたが、もっと増えてもいいくらい。均整のとれた造りで、身のこなしは滑らか。スタート直後は軽く促していたので、もっと前に行くと思いましたが、切り替えて後方待機策。直線に入ってから外へ持ち出すと、豪快に突き抜けて2馬身半差の快勝。上がり3ハロン32秒9は桁違いの末脚。今年、ここまで行われてきた2歳戦の中では、もっとも衝撃的なレースでした。間違いなく、来春のクラシック候補です。

「2戦目でいい競馬をしてくれました。凄く嬉しく思います。これからクラシック戦線を目指すことになると思いますが、凄く楽しみです。位置取りは少し後ろになりましたが、いい脚を使うことは分かっていたので、心配していませんでした。道中はリズム良く走れましたし、直線も加速してくれました。楽勝でした」C.ルメール騎手はコメント。1頭次元の違うパフォーマンスを見せており、鞍上の言葉も期待の高さを示すもの。イクイノックスの父は新種牡馬キタサンブラック。初年度から大物が出現。どのような成長曲線を描くのかという点にも注目が集まります。

 

イクイノックスの4代血統表

 

脚力と資質をアピールしたアサヒ

 アサヒ(4番人気)は落ち着きがあり、歩様もスムーズ。気配は良かったです。ゲートを出たなりで中団を進み、直線もしっかり脚を使っていますが、今回に関しては相手が悪かったですね。能力の高さを証明した形。こちらも今後の活躍が楽しみです。テンダンス(6番人気)はキビキビと活気があって、見栄えのする好馬体。好スタートを決めて好位に収まり、ペースアップにもすんなり対応できました。ソツのないレース運びで③着に食い込みましたが、強力な上位2頭には及びませんでした。

 

 

 2番人気レッドベルアームは⑤着。今回は瞬発力の差が出た形。3番人気アルナシームは途中から掛かり気味に前へ。早めに先頭に立つ形になりましたが、それでも、1秒1差に踏ん張れたのはポテンシャルが高ければこそ。実戦に平常心で臨むことができれば勝ち星を積み重ねていけるはずです。

 

 

 

             text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・勝ち馬は前走芝1800mの新馬で1秒差をつけて勝利と条件をクリア。ただし、②着馬は近年、好走がなかった未勝利組。未勝利組を軽視したのが裏目に出た。そのアサヒの前走は今回と同じ東京芝1800m。来年以降は未勝利組でも前走が東京芝1800mなら連対を狙えると条件を変更したい。

〇キャリア・・・①、②着馬ともキャリアは3戦以内。4戦以上消化していた2頭は掲示板外に敗れた。

〇東西所属・・・今年は関東馬によるワンツー。関西馬を重視し過ぎたのもまた悪い方に出てしまった。

 

 

 

《東スポ杯2歳S 2016-20》

 

 

 

 

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