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第62回 京成杯 回顧

 1月16日(日曜)に中山競馬場で行われた第62回GⅢ京成杯(芝2000m・3歳・別定・晴れ・良馬場)はオニャンコポン(単勝6番人気)が鮮やかに差し切って優勝。騎乗した菅原明良騎手、管理する美浦・小島茂之調教師ともに当レースは初勝利。オニャンコポンは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は田原邦明さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 最内からニシノムネヲウツが先手を奪い、前半1000m通過は60秒9。少しタフになってきた馬場を考慮すると平均ペースだったと考えていいでしょう。

 

 

第一冠目の舞台で示した素質

【レース分析】 オニャンコポン(6番人気)は、中2週での出走でも落ち着きがあり、体が8キロ減ったのは絞れたもの。10、13日と坂路で4ハロン52秒台と負荷を強めて調整されており、前回より一段階上の仕上がりでした。好スタートを決め、1番人気のアライバをピタリとマークしながら6番手を追走。ロジハービンが後方からスパートしても、動じることなくじっと我慢しました。ロジハービンの直後からスムーズに外へ持ち出すと、メンバー最速の上がりを駆使し、力強く差し切って快勝。控える形から脚を使えたあたりを見ても、優れたレースセンスの持ち主ですね。今後の成長如何ではGⅠでも遜色のないレースができるのではないでしょうか。

 

▲パドックを歩くオニャンコポン(撮影:yu~kun)

 

「デビューの時から力がある馬だと思っていたので、結果を出せて良かったです。今日は前走よりも我慢をさせるレースを。3~4コーナーでの手応えがとても良くて、あとは直線で伸びてくれればと思っていました。スタートが速くてセンスが良く、レースがしやすい馬です。これからも楽しみです」とレース後に菅原明良騎手はコメント。振り返りますと父エイシンフラッシュは12年前の京成杯の勝ち馬。その後は皐月賞③着、そして日本ダービーで優勝。オニャンコポンにもクラシック本番での活躍を期待したいですね。

 

オニャンコポンの4代血統表

 

重賞で爪痕残したロジハービン

 ロジハービン(単勝5番人気)は、大型馬でいくらか緩さはありますが、逞しい造りで、動きは迫力満点。レース序盤は後方に控え、絶妙のタイミングで早めにスパート。惰性をつけて4コーナーを回り、直線では一旦先頭に立ちました。最後は勝ち馬の決め手に屈しましたが、中身が濃く、今後に繋がる②着だったのではないでしょうか。ヴェローナシチーは、初東上でしたが、うるさい面を見せず、前回より落ち着きがありました。身のこなしも柔らかく、いい素材ですね。出脚が鈍かったこともあって後方待機策を選択。4コーナーではインを回り、直線に向くと外に出しながらしっかり脚を伸ばし、アライバルに競り勝ちました。能力の片鱗は示した形と言えます。

 

 

 アライバル(1番人気)は馬体が成長し、重厚感がアップ。それほどテンションも上がっておらず、いい仕上がりに映りました。1コーナーの入るところで、オニャンコポンに絞められ、その後もピッタリとマークされる形。更にロジハービンが動いたことで、馬群が密集し、4コーナーでは窮屈になるシーンも。直線に入ってから外へ持ち出されると脚は使っていますが、これは消化不良と言える④着。決して力負けではありませんが、関東のクラシック候補として、結果を出せなかったことは残念です。

 

 

 

 

             text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・勝ち馬は前走がGⅠ⑪着、②着馬は芝2000mの未勝利で0秒1差をつけて勝利。どちらも上記の連対条件を満たしてはいなかった。来年以降は大幅に条件を緩和する必要がありそうだ。

〇所属・・・今年、栗東所属馬は6頭出走して③⑤⑩⑫⑭⑯着。今後も栗東所属馬は一枚割り引いて考えたい。

 

 

 

《京成杯 2017-21》

 

 

 

 

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