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第67回 京王杯スプリングC 回顧

 5月14日(土曜)に東京競馬場で行われた第67回GⅡ京王杯スプリングカップ(芝1400m・4歳以上・別定・晴れ・良馬場)はメイケイエール(単勝1番人気)がラスト1ハロンで抜け出して優勝。騎乗した池添謙一騎手、管理する栗東・武英智調教師とも当レースは初勝利。メイケイエールは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は名古屋競馬㈱

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 ギルデッドミラーがスタートで大きくアオりましたが、先手候補の1頭と見られていたクリスティもゲートの出は今ひとつ。積極策を明言していたリフレイムが難なく主導権を握る形に。ラウダシオンなども差がなく続きましたが、前半3ハロン通過34秒4は1400mの古馬GⅡとしては落ち着いた流れ。持久力よりはスピード、決め手の鋭さを求められる展開となりました。

 

 

【レース分析】 勝ったメイケイエール(単勝1番人気)は外枠で前に馬を置けず、道中はかなり折り合いに苦労しましたが、3コーナーあたりからは何とか宥めていました。そして手応え十分に直線を向くと、外に切れたリフレイムの内に進路を取り、一気に抜け出して最後まで脚勢は鈍らず。後続の追撃も振り切りました。

 

メイケイエールの4代血統表

 

「1ハロンの距離延長が今回の大きなポイントになる部分でしたし、前2走と比べて折り合いの面で、とてもしんどい思いをしましたが、何とか宥めて勝つことができました。ポテンシャルはGⅠ級ですし、今後はそのタイトル獲得が目標です」とレース後に池添騎手はコメント。確かに今回のレースぶりだと出走可能な翌日のヴィクトリアマイルには向かわず、ここで重賞勝ちを積み重ねたことは正解ですし、1200mに戻ったとしても、常に折り合いがポイントになりそうです。ただ、その分だけ伸びしろもありますから、気性面が成長してくれば、短距離路線の主役となり、更にはマイルへのチャレンジも考えて欲しいものです。

 

 

 スカイグルーヴ(2番人気)はGⅢ京都牝馬Sに続く重賞②着で、完全に軌道に乗った様子。こちらは1400m以外だと距離を詰めるのか、延ばすのか微妙なところですが、差す形でしっかり伸びた今回のレースぶりを見ると、マイルに延ばしても面白い気がします。③着タイムトゥヘヴン(5番人気)は若干、遅めのスタートでしたが、この馬としては普通に出た方で、あとは末脚を生かす自分の形に徹して、直線も上位馬に迫る伸びを見せました。次走に予定している安田記念に向けて上々のレースぶりだった印象ですし、本番でも展開次第では上位争いに加わってきそうです。

 

 

 ④着ワールドバローズ(8番人気)も馬群の中からしっかりと伸びて上がりは最速。重賞にもはっきりとメドが立ちましたし、もともとが堅実に駆けるタイプ。今後の動向はわかりませんが、サマーマイルシリーズあたりに使ってくれば、目の離せない存在となりそうです。⑤着ラウダシオン(7番人気)はGⅠ馬で昨年の覇者ですから、展開を考えると少し物足りない感じもしますが、今回が海外帰りでしたから、叩いた次走が真価を問う一戦となるでしょう。個人的に当日版で◎に推したギルデッドミラーは6番人気で⑨着に終わりましたが、ご覧の通りスタートがすべて。それでも、追い上げに脚を使いながら直線も伸びていましたから、力通りの走りさえできれば巻き返せるはずです。

 

 

 

 

 

 

             text by 五十嵐 友二

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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