12月25日(日曜)に中山競馬場で行われた第67回GⅠ有馬記念(芝2500m・3歳以上・定量・晴れ・良馬場)はイクイノックスが優勝騎乗したC.ルメール騎手はこれが当レース3勝目。管理する美浦・木村哲也調教師は初勝利となった。イクイノックスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 大方の予想通り、タイトルホルダーがハナを叩き、前半1000m通過は61秒2とマイペースの逃げ。道中で13秒1のラップを挟み、例によって後半1000mから再びペースアップ。タイトルホルダーはレースメイクこそできましたが、直線では粘りを欠いてしまいました。このあたりは海外帰り、また極悪馬場だった凱旋門賞を走ったことによる目に見えない疲れなどがあったのかもしれません。

 

 

【レース分析】 イクイノックス(1番人気)は2人引きでも落ち着きがあり、四肢の可動域が広く、身のこなしは非常に滑らか。抜群のデキ、気配に映りました。レースはリズムを崩さないようにポジションを取りにいき、中団で折り合いに専念。元気があり過ぎて掛かり気味ではありましたが、それでいてこれだけのパフォーマンスを発揮するのですから、我慢はできていたのでしょう。4コーナーの手応えで勝ちを確信するほど。直線に向くと後続を引き離して2馬身半差の圧勝。来年はイクイノックスが日本の競馬シーンを牽引しそうですね。

 

 

 「僕にとってクリスマスは特別で、2度あることは3度あります。本当に嬉しいです。今日はいいスタートを切れて、前の方のポジションが取れました。道中は掛かりましたが、よく我慢してくれて、大外に出してからは凄くいい脚でした。一番強い競馬でしたね。最初から能力を感じていましたが、キタサンブラック産駒でクラシックでは大人になり切れていなかったです。秋から強くなりましたし、これからがとても楽しみです。お客さんの多い競馬場で勝てて気持ち良かったです」とレース後にC.ルメール騎手はコメント。C.ルメール騎手は2005年ハーツクライ、2016年サトノダイヤモンドに続く有馬記念3勝目。前記した2回は12月25日に施行。クリスマス開催となった今年も勝ったあたりは偶然とは思えませんね。皐月賞、日本ダービーは枠順に泣いたイクイノックスでしたが、秋シーズンは年長馬を破ってGⅠを連勝。今や日本を代表する1頭となったわけですから来年はどのようなローテーションを歩むのか今から楽しみでなりません。

 

イクイノックスの4代血統表

 

 ボルドグフーシュ(6番人気)はパドックの先頭を歩かせて、テンションが上がらず、四肢の運びもスムーズ。馬体の張りも申し分ありませんでした。脚をためて後方待機策を選択。イクイノックスが前を掃除してくれたこともありますが、仕掛けのタイミングが絶妙でしたね。ラスト3ハロンから一気に動いて、直線も長く脚を使えていました。初騎乗でしたが、レースの流れ、当日の馬場も読み切った福永騎手の手腕が見事でした。ジェラルディーナ(3番人気)はスタートで立ち遅れて後方を追走。3コーナー手前でジワッと動き、馬群が外に張りそうだった分なのか、ワンテンポ仕掛けを待ったのですが、そこで②着馬にマクられてしまいました。今日のところは日本の競馬、中山コースを熟知した福永騎手との差が出た形でしょうか。それでも、牡馬相手に③着まで追い上げたように目下の充実ぶりは示しました。

 

 

 イズジョーノキセキ(13番人気)は、キビキビと活気十分にパドックを周回。3~4コーナーで窮屈なレースを強いられましたが、好枠を最大限に生かす競馬ができましたねエフフォーリア(5番人気)は、プラス12キロという数字ほど体に太め感はなく、返し馬では気合を入れて、前進気勢が戻ってきた印象がありました。正攻法に近い形から見せ場を作り、復調をアピール。次走で完全復活を果たしてほしいものです。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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