9月25日(日曜)に中山競馬場で行われた第68回GⅡオールカマー(芝・外回り2200m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)はジェラルディーナが内から抜け出して優勝。騎乗した横山武史騎手は昨年のウインマリリンに続き、当レース連覇。管理する栗東・斉藤崇史調教師はオールカマーは初勝利となった。この結果、ジェラルディーナが天皇賞・秋の優先出走権を獲得した。ジェラルディーナは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は㈱サンデーレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 バビットが外からハナを奪うと、2番手以降の隊列もすぐに決まりました。前半1000m通過は61秒1というスローペース。道中で積極的に動く馬はおらず、また土曜は不良馬場でも速い時計が出ていました。馬場が乾き、更に流れが落ち着いたことで先行タイプと内をロスなく運んだ馬が上位を占める結果となりました

 

 

【レース分析】 初めての東上となったジェラルディーナ(5番人気)。これまでのパドックやレース映像を確認しても、かなりうるさいタイプ。それだけにイレ込んでいても、割り引く必要はありませんが、実際に生で見ると不安に映り、パドックで強調することはできませんね。レースは中団のインでジッと脚を温存。直線は弾けるように突き抜けて快勝しました。今回は464キロで出走。デビュー当時より20キロほど体重が増えて成長しており、素材の良さに馬体が追いついてきた感じでしょうか。

 

 

 「勝てて嬉しいです。祐一さん(福永騎手)と話をして癖を教えていただき、自分なりに考えて乗りました。理想的なポジションで運んで最後はしっかり伸びてくれましたし、狭いところをよくこじ開けてくれました。馬の頑張りに感謝しています。馬場に向かうまでテンションが高かったですが、走れば優等生でした。若い牝馬なので、これからまだまだ成長してくれると思います」横山武史騎手はコメント。ジェンティルドンナの娘がついに重賞制覇。それも狭いスペースを抜け出してきたように新たな一面を発揮できたのも収穫だったはずです。

 

ジェラルディーナの4代血統表

 

 ロバートソンキー(6番人気)は体にボリューム感があって身のこなしは滑らか。夏場に1度使われて、状態面の上積みは十分でした。後方のインを進み、ポジション取りの差で勝ち馬には及びませんでしたが、直線は目立つ伸び脚。②着に食い込んだ内容は本格化ムードを感じさせました。また賞金を加算できたのも大きかったですね。ウインキートス(7番人気)は以前より落ち着きが出て、大人になってきましたね。脚取りも軽やかでした。インの3番手を進み、馬場状態、ペースにマッチしたレースができました。最後は上位2頭に瞬発力で見劣りましたが、③着に踏ん張りました。

 

 

 ④着はバビット(9番人気)。大外枠から主導権を握ると、息を入れながら1~2コーナーを通過。その後は12秒台前半の決して遅くはなく、速過ぎない絶妙なラップを踏みながら先導。最後は坂を上がったところで甘くなりましたが、1年7カ月ぶりを考慮すれば上々の内容。良化が見込める次走は前進が期待されます。デアリングタクト(1番人気)は3歳時よりも落ち着きがあって、復帰緒戦となったヴィクトリアマイルと比較すると体の張りは数段良くなっていました。次を見据え、敢えてポジションは取りに行かず、後方に控えて折り合いを重視して運びました。外を回って追い上げてきたものの、先行・内有利なレースだったこともあって末脚不発。とはいえ、③着ぐらいはほしかったですね。この1戦だけで評価を下げるのは危険と考えつつも、負け過ぎなのは気になるところです。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

研究ニュースネット新聞の紙面がご覧いただけます!
下記リンクをクリック
 
 
研究ニュースネット新聞ご購入はコチラをクリック!
 
 

 
 
※記事中の写真は競馬ブックネットSHOPで販売中!
詳しくは写真かチラをクリック!
 
記事中の写真・紙面の無断転載、複製禁止