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第58回 中日新聞杯 回顧

 

 

2022年12月10日(土) 6回中京3日

 前半61秒9─後半57秒5のスローペース。前半は過去5年で最も遅く、後半は最も速い上がりの競馬でした。この流れでキラーアビリティは序盤が少しゴチャつきましたが、「追い切りに3回乗って、折り合いに課題があると感じたので、今週は馬具を工夫すると、折り合うようになっていました」と団野騎手も話していたように、何とかなだめて後方のインで折り合いに専念。脚を残すことができました。直線は狭いところを縫うように伸びてきて差し切り勝ち。力さえ出し切れればGⅢでは能力が上。昨年暮れのホープフルS以来の勝利を挙げました。

 マテンロウレオは16番枠でしたが、向正面に入る頃には5番手に取りつき、終始内めをロスなく立ち回れました。鞍上の好騎乗です。最後の最後で勝ち馬の決め手に屈しましたが、内容的には完璧だったと言えるでしょう。アイコンテーラーは好位のイン。絶好のポジションでしたが、直線半ばで一瞬窮屈な場面。着差を考えると惜しかったです。控える競馬でもスムーズに折り合って脚を伸ばせた点は大きな収穫。

 1番人気のプログノーシスは行く気もなく後方から。4角で大外を回って直線へ。レース上がりを1秒9上回る末脚は圧巻でしたが、さすがに今日の展開では④着まで。「器用なタイプではないので折り合いをつけてラストは外へとのオーダーでした。全体的に流れてくれれば良かったのですが……」と藤岡佑介騎手。ハヤヤッコは前日の2勝級と0秒1差だった時計のかかる決着も幸い。終始インでロスなく立ち回れたことも大きかったですが、トップハンデ57.5㎏を背負い、直線は狭いところを縫うように伸びてきた内容は悪くありませんでした。 

 カントルは1角で躓くシーン。D.イーガン騎手は、1コーナーでの前の馬に接触したことについて戒告を受けました。その後は終始外めを回らされたとはいえ、いつものように弾けるところがありませんでした。トゥーフェイスは外枠でいつものようなポジションを取れず、道中も一番を外を回されるロスの大きな競馬。ちょっと厳しかったです。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。