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第74回 朝日杯フューチュリティS 回顧

 

 

2022年12月18日(日) 6回阪神6日

 前日に1ミリの雨。そこまで大きな影響はなく、引き続きイン有利でした。レースは前半34秒1─45秒7、後半48秒2─36秒1の前傾ラップ。内外のコース取りと、決め手よりも持続力が問われたレース。ドルチェモアは序盤は抜群のスタートを決めて期せずしてハナに立ちますが、途中から外のオールパルフェらを行かせて好位のインで脚をためる形。直線で外に持ち出すと持ち前の渋太さを発揮して3連勝。昨年に続いて無傷のG1馬誕生となりました。前走のサウジアラビアロイヤルCも後半より前半が速い競馬でしたし、この馬向きの流れに加えて、インでロスなく立ち回れたことが大きかったです。坂井瑠星騎手は先日の秋華賞に続いて、2つ目のJRA・GⅠ勝ち。既に年間の勝利数でもキャリアハイを更新しており、成長著しいですね。

 ダノンタッチダウンは直線外からレース最速上がりで伸びてきましたが、クビ差届かず。スタートしてすぐにインに収まったあたり、鞍上の巧みなリードが光りました。着差を考えると本当に惜しい。勝ち馬とは位置取りの差でしょう。「現状の体で、よくGⅠで②着に来ました。これから成長が伴ってくれば更にいい走りができると思います」と川田騎手。

 3着にはレイベリングが入って人気通りの決着。道中は内ピッタリを回った上位2頭と比べて、こちらは勝負どころで外を回す形。この馬も強い競馬をしています。新馬を勝ったばかりの僅かキャリア1戦で、この内容は高く評価できます。

 キョウエイブリッサは好枠を生かして、内有利の競馬でうまく立ち回れました。⑤着バグラダスも同様。ともに前走は同じレースでしたが、1週前のオーロCと0秒2差という好時計決着。枠順の妙もありましたが、当然それだけではなく、レベルの高い持続力勝負を潜り抜けてきたことも好走できた要因だったでしょう。

text by 小林  

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