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第39回 フェアリーS 回顧

 1月9日(月曜)に中山競馬場で行われた第39回GⅢフェアリーS(芝1600m・3歳・牝馬・別定・晴れ・良馬場)は11番人気のキタウイングが優勝騎乗した杉原誠人騎手、管理する美浦・小島茂之調教師とも当レースは初勝利。キタウイングは北海道浦河町ミルファームの生産馬。馬主は(有)ミルファーム

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 最内枠から好スタートを切ったスピードオブライトがスッとハナに立ちましたが、すぐ外からマイレーヌが先手を主張。競るような形にならなかったので極端に速い流れにはなりませんでしたが、3~5ハロン目は11秒台のラップが続き、全体としてハイペースの部類。直線では外から伸びてきた馬もいたように、決め手の鋭さ&地力も問われるような展開になりました。

 

 

【レース分析】 勝ったキタウイング(単勝11番人気)はスタートが今ひとつで、鞍上が外を回るロスを避けるため、最内のラチ沿いへと誘導。道中も内ぴったりを回って勝負どころもそのままの進路を追い上げ、直線でも前が塞がることなく脚を使って、持ち前の決め手をフルに発揮しました。

 

 

 「久々に跨って一段とパワーアップしたと返し馬から感じることができました。競馬は終いを生かすように指示でしたし、位置取りは後ろになってしまったけど、進路は狭いところにしかなかったですからね。馬には本当に感謝の気持ちで一杯です。結果を出せてホッとしています」とレース後に杉原誠人騎手はコメント。外めの枠だっただけに、結果的には出遅れが幸いした形ですが、内にこだわった鞍上の好判断と、牡馬相手に新潟2歳Sを制した馬の決め手が重なっての勝利といえますし、小回りや多頭数の競馬に対応できた点も収穫。今後も勝負強さを求められるパターンになった際は、再び浮上しても驚けないと思わせました。

 

キタウイングの4代血統表

 

 ②着メイクアスナッチ(7番人気)は戦前の想定よりも後ろの位置取りから、馬群の外に持ち出す形になりましたが、初距離、これまでとは違う戦法とは思えない伸び脚を見せてアタマ差の惜敗。武市厩舎を担当する早坂TMが◎にしており、陣営の感触も良かったのでしょうが、それにしても勝ち馬と同等か、それ以上に評価できる内容でした。放牧を挟んで体重が増えていた点にも好感が持てますし、今後が楽しみになりました。一方、③着のスピードオブライトは当日の体重が12キロ減で、見た目には細く映りましたが、好枠からスピードを生かして、決して楽とはいえない展開の中で馬券圏内を確保。本質的には短距離がベストの印象ですが、前走の京王杯2歳S③着時にも感じた実戦で崩れない勝負強さには、引き続き注意が必要でしょう。

 

 

 以下で目についたのは内にモタれる面を見せながら掲示板に載ったリックスター(9番人気)と、直線でスムーズさを欠くシーンがあって0秒6差⑦着だったミシシッピテソーロ(4番人気)のレースぶり。1番人気で⑪着に終わったヒップホップソウルも向正面、3コーナーで他馬と接触する不利がありましたし、スローだった過去2戦と違う流れで、瞬発力を生かせなかった可能性があります。自分が◎にしたディヴァージオン(8番人気)も初戦ほどはいいスタートを切れず、マイルの流れにも対応できなかった様子。能力を出し切っての結果ではないので、次走の走りに改めて注目したいと考えています。

   

text by 五十嵐 友二

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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