競馬 研究ニュース

第67回 大阪杯 回顧

 

2023年4月2日(日) 2回阪神4日

 前日の6R4歳上1勝級で1分59秒0。時計の出る馬場だとは感じていましたが、結果は1分57秒4のレースレコードでした。また、阪神の芝はBコース最終週でしたが、内が悪くない馬場状態。この点も勝ち馬に有利に働いたと言えるでしょう。

 レースは前半58秒9─後半58秒5のイーブンペース。残り1200mから11秒4とペースアップし、そのまま11秒台が続くラップメイク。それでも昨年は1000m通過が58秒8。今年の方が58秒9と遅い。序盤に力を残せたからこそ最後まで保ったと言えるでしょう。ジャックドールの力を最大限に引き出し、後続には脚を使わせる名手・武豊騎手らしいレース運びでした。武豊騎手は、54歳0カ月19日での勝利で、岡部幸雄元騎手の持つ53歳11カ月27日のJRA・GI最年長勝利の記録を更新しました。

 2着には牝馬のスターズオンアースが入りました。スタートもひと息でしたが、その後に挟まれて後方から。着差を考えると、序盤のポジション争いに敗れた点が勝負の分かれ目になったかも。ただ、しっかりと脚はたまっていましたし、直線に向いて大きく外に出さずとも前が開いたことが大きかったです。ラストは素晴らしい伸び。今日の馬場と展開だと普通は焦ると思うのですが、そこはルメール騎手も超一流。僅かな隙を見逃しませんでした。

 勝ち馬の後ろに入ったのがマテンロウレオ。そして、それを見る形でダンノザキッド。これが④着と③着。勿論、馬の実力もありますが、ポジションの良さが上位に来た大きな要因のひとつかと。「最高の競馬ができたんだけどね」と横山典弘騎手。これは本音でしょう。「練習の成果もあって、ゲートもしっかり出ることができました」と横山和生騎手。

 ⑤着マリアエレーナも内枠を生かして、道中はラチ沿いをぴったり。ロスのない立ち回りができました。ただ、欲を言えば、もう一列前のポジションが欲しかったです。ヴェルトライゼンデも序盤のポジション争いで劣勢。道中はヒシイグアスの後ろ。今日の競馬で4角外を回って追い上げる形は厳しかったと思います。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。