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第6回 葵S 回顧

 

 

2023年5月27日(土) 1回京都11日

 前半33秒9は中京で行われた前2年よりは遅いですが、それまでの京都で考えるとほぼ平均。ただし、2ハロン目~5ハロン目まで10秒台のラップが並んでいるようにペースが落ちることなく、上がり33秒2は過去10年と比べて最速。全体時計の1分7秒1は、2001年にカルストンライトオ(2004年スプリンターズS1着)がマークした1分7秒4を上回るレースレコード。Cコース替わりで最終週でも時計が出る馬場とはいえ、レベルとしては優秀でしょう。

 レースはモズメイメイのロケットスタートで幕を開けました。パトロールで確認しましたが、他馬よりも速くゲートをこじ開けているわけではないので、うまく嵌まったと言えます。「逃げるつもりはなかった」との武豊騎手でしたが、さすがにこれだけのスタートが決まれば自然とハナへ。最後は1枠2頭の追撃を抑えてゴール。未経験の1200mでしたが、鞍上の「初めて乗った時から先々はスプリント路線になると思っていたし、良さが出ました」のコメント通り、スプリンターとしての高い資質を発揮しました。

 勝ち馬の後ろのポジションを確保したビッグシーザー、その後ろにいたルガルの1枠2頭が2、3着。コース替わりでの高速持続力勝負となり、後ろから外を回した馬には出番がありませんでした。ルガルの団野大成騎手は「ゲートさえうまく出ていれば、勝ち負けになっていたと思います」とのこと。確かにビッグシーザーのポジションが取れていれば面白かったですね。ブーケファロスは縦長の中団で運んで4角で大外へ。内ラチ沿いを通った3頭が上位を占めるレースでよく追い上げています。3番人気で大敗したペースセッティングはスタートがすべてでしょう。内から寄られて後方からの競馬に。すぐに意識を外に向けて追い上げを図りますが、今日の展開では厳しかったです。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。