7月30日(日曜)に新潟競馬場で行われた第23回GⅢアイビスサマーダッシュ(芝・直線1000m・3歳以上・晴れ・良馬場)は単勝9番人気のオールアットワンスが優勝オールアットワンスは21年のアイビスサマーダッシュを制しており、騎乗した石川裕紀人騎手、管理する美浦・中舘英二調教師とも当レースは2勝目。オールアットワンスは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は吉田勝己さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 シンシティが何が何でもハナにこだわり、最初の2ハロン通過は21秒7。非常に速いペースでしたから逃げ・先行タイプにとっては厳しい展開となりました。

 

 

【レース分析】 オールアットワンス(9番人気)は大幅な馬体増でも太め感がなく、以前のひ弱さがなくなり、馬体が良くなっていました。歩様も素軽く、1年ぶりの実戦なのを感じさせない仕上がり。騎乗予定だったC.ホー騎手が負傷し、急きょの乗り替わりでしたが、石川裕紀人騎手は本来の主戦騎手。その手綱捌きが見事でした。スタート後は自然体で流れに乗せると、馬群の切れ目から外ラチ沿いまで持ち出しました。狭いスペースを見つけると、針の穴を通すように抜け出し、鮮やかに突き抜けました。

 

 

 「急きょの乗り替わりでしたが、彼女のことは一番分かっているので自信を持って乗りました。昨年と同じ枠で、とりあえず外ラチを取りたいと思っていました。イメージ通りの競馬ができましたね。前半は無理をしていないので、一昨年勝った時とは違う手応えでゴールしました。いい切れ味、いい勝ち方でした」とレース後に石川裕紀人騎手はコメント。昨年は内ラチ沿いを進むルートを通りましたが、今年は腹を括って外へ。これまでにない爆発力を見せて差し切りました。不利な内枠から勝ち切ったことは同レースの今後を考える意味では大きな1勝だったのではないでしょうか。

 

オールアットワンスの4代血統表

 

 トキメキ(6番人気)は以前より落ち着きが出て、パドックでは堂々とした周回。馬体にボリューム感があり、脚取りも力強かった。シンシティの直後を進み、逃げ・先行勢の脚いろが鈍ったところで一旦先頭。完璧なレース運びでしたが、今回は勝ち馬を褒めるべきでしょう。ロードベイリーフ(12番人気)はいい頃の覇気に欠け、パドックの気配は物足りませんでしたが、このあたりは年齢的なものもあるのかもしれません。不利な内枠から、外に密集する馬群の中ほどから渋太く脚を伸ばして③着に好走。アイビスサマーダッシュは昨年も③着で、相性のいい条件で変わり身を見せました。

 

 

 サトノファビュラス(11番人気)は大幅に馬体が増えていた前走を叩かれ、体が締まっており、前回からチークピーシズを着用したことでこの日も集中力がありました。中団から流れ込むようにして健闘。直線競馬の適性が高いことを示しました。レジェーロ(5番人気)は小柄で仕上がりは早いタイプ。脚取りは軽快で、気配は良く映りました。大外から積極的にポジションを取りにいきましたが、スティクスに内から押し込められて、スムーズさを欠くところがありました。本命に推したスティクス(3番人気)は仕上がりこそ良かったですが、シンシティマウンテンムスメのダッシュが速かったこともあってリズム良く運べませんでした。好枠を引けたのですが、なかなか噛み合わないものですね。

 

   

text by 京増 真臣

 

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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