2023年9月24日(日) 4回阪神7日
1週前はJRAレコードが出た芝コース。Bコースに替わった今週もその気になれば時計が出る状態でした。全体ラップは49秒3─49秒0─45秒2で、走破時計2分23秒5はコースレコード。例年、上がりは速くなり勝ちですが、今年はレース上がり33秒6、10秒台が2つ並び、かなりの瞬発力を求められました。当然これだけ上がりが速いと外を回した分だけ苦しくなりますし、結局上位3頭はラチ沿いを通った馬が独占しました。レースはファントムシーフがハナを切り、シーズンリッチが2番手。サトノグランツは中団のインを進んで直線で外へ。そこから馬群を縫うようにして伸びてきて、最後に②着馬と④着馬の間を割って出てきた脚は素晴らしかったです。
②着には人気薄のサヴォーナが入りました。道中は逃げ馬の後ろで脚をためる形。直線に入っても十分な手応え。逃げ馬を交わしてゴールイン!といった寸前で勝ち馬に差されてしまいましたが、世代一線級相手にもヒケを取らないことを証明できました。放牧明けでプラス12㎏と少し余裕を感じただけに上積みも見込めるでしょう。ファントムシーフは同じ12㎏増でもすっきりと仕上がった体つき。スタートを決めて前へ。他が控えたことで自然とハナを切る形になりました。単騎の形でしたが、残り1000mで外から7枠の2頭が来て徐々にペースアップ。残り600mの10秒7─10秒9は自身でマークしており、1ハロン標を過ぎても先頭を守っていました。非常に惜しかったです。「やりたいレースはできた。ただ、この馬にとって今の馬場は硬過ぎる感じがしたね」と武豊騎手。
ロードデルレイは前半、力んだ走りでしたが、向正面に入ってからはスムーズ。先行勢の直後で虎視眈々とレースを進めていました。ペースアップした後半の手応えは一番良く見えましたし、「一瞬差し切れるかなと思ったんですが、上位が強かったですね」と坂井瑠星騎手。「ベストはもう少し短い距離かなと思います」とも。道中は内めを通って4角で外へ。よく追い上げていますし、ポテンシャルは高いですね。1番人気のハーツコンチェルトは⑤着。中団の外めで折り合いに専念。勝負どころで大外を回して一完歩毎に伸びてきましたが、さすがに上がりが速過ぎました。今日の馬場、展開を考えると強い競馬をしていますが、アクションが大きく内で器用な競馬ができるタイプではないだけに、今後もそのあたりがポイントになりそうです。
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。