2023年10月22日(日) 2回京都7日
3年ぶりの京都開催。全体のペースは序盤60秒4─中盤64秒1─終盤58秒6で走破時計は3分3秒1。3分3秒9(60秒2─64秒4─59秒3)でキタサンブラックが勝った2015年のラップ構成に近く、中盤が緩んでからの終盤のロングスパート戦。勝ったのは4番人気のドゥレッツァ。ルメール騎手が「1周目は静かな騎乗をしたかったのですが、馬が元気で前の方に行ったので、ハナを切る判断をしました」とコメントしよたように、掛かったドゥレッツァを折り合わせるためのハナ選択。それが過去平均と比較すると突出して速い3ハロン目の11秒1に表れています。ただ、そこから徐々にラップを落として、中盤1000mは64秒1としっかりと息を入れられました。このあたりは、さすがルメール騎手。代わって2週目向正面に入って3枠の2頭が前へ。結果的にパクスオトマニカは殿り負けとなりますが、ペースを考えれば納得。ドゥレッツァは好位のインで機を窺って直線へ。先に抜け出したリビアングラスを1ハロン標手前で交わすと、そのまま押し切って4連勝、重賞初挑戦でのG1制覇となりました。
皐月賞馬とダービー馬が菊花賞の舞台で顔を合わせるのは23年ぶりでしたが、②着にはダービー馬のタスティエーラ、③着にはソールオリエンスが入りました。タスティエーラ、ソールオリエンス、サトノグランツら勝ち馬以外の人気どころは向正面で馬場のいい馬群の外めを選択。結果的に馬群が凝縮した内と違ってスムーズに運べましたが、3000mで外を回らされるロスは少なからず影響があったはず。そのなかで最も勝負どころの距離ロスを抑えたタスティエーラが上位に来て、瞬発力の面で劣ったサトノグランツが着順を落とした格好です。一番外を回らされたソールオリエンスは負けて強し。ファントムシーフは「この馬にはちょっと距離が長かった感じがした」と武豊騎手が語っていたことに加えて、外を回らされたことが応えました。サヴォーナは序盤は後方から。向正面で外から上がっていって3角手前では先団に取り付きます。最後まで渋太く脚を使っており、タフな馬ですね。ただ、この馬の4角での挙動も勝負の分かれ目の一つになりました。直線でかなり外へいったことによって、更に外を回らされたのがソールオリエンス、ファントムシーフ、サトノグランツ。逆にタスティエーラはうまく内を回ったことによって直線は進路が開いていました。このあたりは展開の妙でしょう。
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