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第72回阪神大賞典 回顧

 

 

2024年3月17日(日) 1回阪神8日

 芝は良馬場スタートだったが、途中で雨が降ってメインレースは稍重。ラップは序盤63秒7─中盤65秒2─終盤57秒9。序中盤はゆったりと流れ、ラスト5ハロンすべてが11秒台という上がりの競馬になった。テーオーロイヤルはスタートして最初のコーナーまでに好位のインを確保。このスローペース、そして上がりの速い競馬を考えると絶好の位置。序盤はジャンカズマとディアスティマが後続を引き離しつつだったから、3番手以降は更に遅いペース。スタンド前で一旦後続も追いついて一団に。残り1000mから再び前の2頭が後続を引き離しにかかる。「もともと持久力のある馬ですから、スタミナ勝負に持ち込めればいいなと思っていました」と小沢騎手。「直線に向いた時はチャンスがあるかなと思いました」とムルザバエフ騎手。ただ、その後ろのテーオーロイヤルは余裕綽々の手応え。対して隣のディープボンドはいつものように手が動いていた。結局ディープボンドは切れ負けしたが、プラス10㎏で余裕のある体つきを考えれば上積みを見込めるはず。テーオーロイヤルは坂下で前を捕まえて、登りで一気に後ろを突き放す。「道中の手応えも終始良く、追い出しての反応も良かったです。この馬場、この距離でもゴール板までまったくスピードが衰えることなく走ってくれて、本当に強かったと思います」と菱田騎手。

 ワープスピードは中団でレースを運ぶ。スタンド前で内に入り、2周目向正面では1頭分だけ空いていたラチ沿いを通って進出。ここで勝ち馬の後ろを取った川田騎手の好リードが光る。直線に向いて若干前が壁になったが、それがなくても5馬身差の逆転は厳しかっただろう。とはいえ、改めて長距離適性を示した一戦となった。ブローザホーンは勝ち馬の後ろで流れに乗る。ただ、「終始、気合が良く、掛かり気味でした」と菅原明良騎手。3角手前からワープスピードと併走する形になり、直線に向いて外へ。終いは脚を使っているし、この内容なら3000m超の距離にもメドは立った。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。