2024年7月21日(日) 3回小倉8日

 芝は前日の稍重から良馬場に回復していたとはいえ、ダートは稍重のままだったし、パンパンに乾いた馬場とはいかず。午前中には通り雨もあった。そんな少し時計がかかる馬場状態のなか、レースはテーオーシリウスとセルバーグの2頭が飛ばす形で、前半34秒3、1000m通過57秒5のハイペース。21年、22年の小倉開催時と比べても相当速かったことが窺える。その分、上がりを要した。勝ったアルナシームは出たなりでリズム重視。中団のインでレースを進める。この展開で外から伸びてきたのは後方で脚を温存していた組。それに対して道中ロスを最小限に抑えて立ち回れた点は大きかった。4角で前を行く人気のエルトンバローズの外に出し、1ハロン標付近で先頭に立つと、最後は後続の追い上げを凌ぎ切った。「ゴール前はモタつくところがあったけど、下が悪かっただけで、よく凌いでくれた」と横山典弘騎手がコメントしたように、決して得意とは言えない馬場で、待望の重賞初勝利を遂げた。

 1番人気のエルトンバローズは早めに仕掛けていって4角で先頭。勝ち馬に交わされてからも渋太く食い下がっており、展開とトップハンデ59㎏を考えると0秒1差③着は負けて強し。西村騎手は「結果的に抜け出すのが速かったですね。失敗しました」と自身の騎乗を悔やんでいたが、力は示している。2着は直線で勝ち馬の内から脚を伸ばしたエピファニーが入る。道中は中団の後ろで、勝ち馬を見ながらレースを運ぶ。こちらもコーナーはインを通って、直線もそのまま内を突く。スムーズに前が開いて、あと一歩まで迫ったが……。小倉大賞典に続いての好走で、コース適性の高さを示した。

 ④着と⑤着には後方待機組の8枠2頭が入った。よく伸びてはいる。ただ、前が飛ばすペース自体は良かったが、内だけが悪いわけではなく、全体的にフラットな馬場だっただけに、上位3頭とは位置取りの差も出た感じ。

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