2月22日(土曜)に東京競馬場で行われた第75回GⅢダイヤモンドS(芝3400m・4歳以上・ハンデ・晴れ・良馬場)は1番人気に支持されたヘデントールが優勝。管理する美浦・木村哲也調教師、騎乗した戸崎圭太騎手とも当レースは初勝利。ヘデントールは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 大方の予想通り、セイウンプラチナが主導権を握り、ジャンカズマが2番手を進む形に。以降の隊列もすぐに決まってスローペースとなりましたが、馬群は縦長に。6番手に陣取ったワープスピードより後ろのポジションだと、さすがに上位争いは難しかった印象です。

 

 

 

【レース分析】 ヘデントール(1番人気)はパドックでいくらかうるさい面を見せていましたが、気力旺盛。体に太め感はなく、10キロの馬体増は成長分と考えていいでしょう。スタートは速くありませんでしたが、ポジションを取りに動き、その後は折り合いに専念。ワープスピードの仕掛けに合わせて動き出し、直線に向くと後続を突き放して4馬身差をつけました。天皇賞・春が楽しみになる勝ち方でしたね。

 

 

 

 

「心配していたスタートを上手に出てくれて、思った以上のポジションを取ることができました。スタートが良かったので、あとは道中のリズムや折り合いを考えてレースをしましたが、終始、手応え良く走ってくれました。自分の道はなるべく早く作っておきたかったですし、外から来られてこの馬も自分から反応して動ける手応えだったので、被せられることもなく、直線も気持ち良く走ってくれたんじゃないかと思います。長いところで走れるタイプなので、このあとも楽しみですとレース後に戸崎圭太騎手はコメント。昨年6月以降、敗れたのは菊花賞(②着)だけ。②着につけた4馬身差は過去10年のダイヤモンドSでも最大タイ。それもペースが落ち着いた中で他馬を寄せ付けなかったわけですからGⅢでは力が違った印象ですね。

 

 

ヘデントールの4代血統表

 

 

 ジャンカズマ(12番人気)は7歳でも活気があり、転厩緒戦でしたが、きっちりと仕上がっていました。たしかにスローペースだった分、展開の恩恵はありましたが、一旦はワープスピードに前に出られたものの、これを差し返して②着に好走。ハンデ54キロ、先行タイプに有利なDコースだった点を存分に生かせました。ヴェルミセル(10番人気)は動きに柔らかみがあって好調をキープ。位置取りが後ろ過ぎたため勝ち馬には離されましたが、直線ではしっかりと脚を伸ばして③着に食い込みました。目下、充実一途と言えますね。

 

 

 

 

 ワープスピード(2番人気)は帰国緒戦でしたが、体に緩みはなく、活気も十分。直線に向いてヘデントールに競り負けると、最後は力尽きたように甘くなって④着。集中力が長続きしないところがありますから、結果的にもっと追い出しを我慢しても良かったのかもしれません。とはいえ、メルボルンC②着も評価されて上位人気に支持されていましたから勝ちを意識したレース運びで力は示しました。シュトルーヴェ(3番人気)はハツラツとした動きで、気配は良かったですね。59キロを背負っていた分、スッと反応できませんでしたが、最後までバテることなく脚を使えていました。6歳を迎えましたが、まだまだ活躍が期待できそうです。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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