2022年6月4日(土) 4回中京1日

 この日は良馬場。水曜から降雨はなく、クッション値も10.0と久々に二桁を超えてきました。中京は連続開催で、今週から4開催目に突入しましたが、Bコース替わりでもあり、まだまだ時計が出る馬場状態。内外で言うと、やはり内有利と言えるでしょう。前半60秒1─後半57秒6の後傾ラップ。昨年ほどのスローではありませんでしたが、上がりは速かったです。レースは予想通りキングオブドラゴンが主導権を握って、ショウナンバルディが追いかける形で幕を開けました。

 勝ったヴェルトライゼンデは枠なりで終始中団のインを立ち回れました。直線では前が詰まることもなくショウナンの外に出すと、グイグイ脚を伸ばして2019年萩S以来の勝利。調整は足元に負担をかけないように坂路のみでしたが、馬体は仕上がっていましたし、パドックでは2人曳きで気合も乗っていました。屈腱炎で約1年4カ月ぶりの実戦でも力さえ出し切れれば役者が違うといった勝ちっぷり。ただ、本来は長欠明けで力を出し切ること自体が難しい。2020年のダービー③着馬が鮮やかに復活。お見事です。

 ジェラルディーナはスタートを五分に出ましたが、行き脚がつかず後方から。4コーナーで大外に出してゴール前で詰め寄りますが、先に抜け出した勝ち馬を捉えるまでには至らず。少頭数だけに道中は前から4列目で内から2頭目の位置でしたが、「今日の馬場傾向を考えても、ある程度、前で競馬がしたかったのですが、出していってあの位置がやっとでした」と福永騎手がコメントしたように、競馬としては一番不利な形。勝負どころの反応もひと息でしたが、「重心が少し外へ流れていたので、左回りの影響もあったように思います」とのこと。それでも半馬身差の②着に来たように、力があります。

 サンレイポケットも内枠からポジションを取りに行きたかったようですが、行けずに後ろから。ただし、こちらも勝ち馬と一緒でインを立ち回れましたし、勝ち馬が抜け出したところを追いかけるように伸びてきました。1番人気のカイザーバローズは⑥着。道中は中団で勝ち馬の外。ただ、ちょっと力んでいました。直線に向いても本来の走りが見られず、「返し馬からいい走りができていなくて、レース中もそうでした。また造り直して次へ向かわないとということですね」と川田騎手。

text by 小林  

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