2025年3月30日(日曜) 2回中京6日

 前5年が道悪での開催だった高松宮記念。今年は6年ぶりの良馬場開催となったが、土曜日の芝は重馬場スタート。回復したとはいえ、パンパンの良馬場とはいかなかった。それだけに2ハロン目の10秒2は速い。レース全体は前半33秒8─後半34秒1のミドルペースで、今年は外差しの競馬になった。勝ったのはマジックマンことモレイラ騎手が駆るサトノレーヴ。今週から短期騎手免許を取得したが、いきなり6勝を挙げる活躍。このレースでも理想的なポジショニングだった。③着ママコチャとは内外の差とも言えるし、②着ナムラクレアとは前後の位置取りの差とも言える。「馬場はフェアだったが、向かい風が強かったので、壁を作って運び、残り250mからスペースができるとしっかり反応。プラン通りの競馬ができた」とモレイラ騎手も自画自賛。また昨秋より状態面がUPしていた点も見逃せない。しっかりと嚙み合ってのタイトル奪取。

 ナムラクレアはまた②着。これでこのレースは3年連続②着。3角で外から寄られてトウシンマカオの後ろのポジションになったが、4角では勝ち馬の後ろにつけられた。「直線でサトノレーヴをマークして、うまく外に持ち出せたけど、相手はなかなか止まらなかったです」とルメール騎手。よく伸びているが、最後は勝ち馬と同じ脚いろで約1馬身の差を詰めることはできなかった。一昨年のスプリンターズS覇者ママコチャが③着。前半は勝ち馬を見る形だったが、3角過ぎから抑えきれない感じで外を上がっていって、4角では一旦は前に行かせたエイシンフェンサーの外。1ハロン標過ぎに先頭に立って見せ場は作ったが、上位2頭とは勢いが違った。「少しムキになる面はあります」との戦前のコメント通りの一面を覗かせたが、川田騎手としては「前回とは違って元の雰囲気に戻っていました」とこれで良いとのことだし、全体的には少しずつエンジンを吹かせて力を出し切れたと思う。

 トウシンマカオは「道中は少し力んだ場面もありました」と横山武史騎手だったが、中団の馬込みで脚をためられていたし、直線もしっかりと脚を使っている。エイシンフェンサーは勝ち馬の前。好位で運んで外からママコチャが来ると一緒に伸びてきた。最後は甘くなったが、前で運んだ組では一番の頑張り。今回がGⅠ初挑戦。この内容は評価できる。逆に昨年の覇者マッドクールら内枠を引いた馬には厳しい競馬になった。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。