8月3日(日曜)に新潟競馬場で行われた第25回GⅢアイビスサマーダッシュ(芝直線1000m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたピューロマジックが優勝。管理する栗東・安田翔伍調教師、騎乗したC.ルメール騎手とも当レースは初勝利となった。ピューロマジックは北海道新冠町村田牧場の生産馬。馬主は(株)スリーエイチレーシング

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 4番ゲートに入ったがシロンが馬場の真ん中を通って先頭に立ちます。外からは快速テイエムスパーダがスピードに乗って前へ。前後半の2ハロンは21.7-21.7とイーブン。開幕2週目の馬場を考慮すると先行勢に有利なペースでした。

 

 

【レース分析】 ピューロマジック(2番人気)はいつも通り、うるさい仕草を見せていました。パドックの気配は上位の評価を与えづらいですが、もともとテンションの高いタイプ。いい意味で普段通り。これで良かったのでしょう。陣営のコメント通り、控える形から、鮮やかな差し切り勝ち。直線競馬は外ラチ沿いを走るのがセオリーですが、馬場の真ん中を抜けてきました。走りっぷりから終わってみれば力が違った印象。初コンビながら上手に我慢させて末脚を引き出したC.ルメール騎手の手腕も見事です。

 

 

「できれば外枠が欲しかったのですが、決まったのは6番ゲートでした。これは仕方がないことです。いいスタートを切ってすぐに右の方に行って、そこでうまく壁を見つけられました。リラックスして走れたことで、ラストはいい脚を使ってくれました。先生の指示通りに乗った自分はいい生徒でしたね。厩舎サイドがベストコンディションに持ってきてくれたお陰で重賞のアイビスサマーダッシュを勝つことができました」C.ルメール騎手はレース後にコメント。道中はニシノトキメキの真後ろに入ると折り合って追走。ニシノトキメキが後退すると、今度はカフジテトラゴンの後ろに陣取りました。存分に脚がたまっており、馬場の真ん中に持ち出すと素晴らしい伸びを見せて勝ちタイムはあのカルストンライトオに並ぶタイレコード。脚質に進境を示し、尚且つ勝利と文句なしの結果。スプリントGⅠ制覇へ大きく近付く1勝だったのではないでしょうか。

 

ピューロマジックの4代血統表

 

テイエムスパーダ(1番人気)は年齢的に気合を表に出さなくなってきましたが、動きには柔らかみがあって仕上がりは良かったですね。抜群のダッシュ力を生かして前へ。カルロヴェローチェとの競り合いを制して勝ちパターンに持ち込めたのですが、今回は勝ち馬の決め手が一枚上でした。ウイングレイテスト(10番人気)は高齢でも体は若々しく、脚取りはしっかり。②着だった昨年より斤量が1キロ軽くなったとはいえ、アイビスサマーダッシュで2年続けて好走。直線競馬の適性は高いですし、テイエムスパーダは昨年の③着馬ですから過去の好走馬には注意が必要であると実感させられました。

 

 

カルロヴェローチェ(4番人気)は中2週のローテーションでもテンションは上がらず。脚捌きは素軽く、前走以上のデキに映りました。外枠を生かしてラチ沿いを通れたし、直線競馬でもスピード負けはしませんでした。一時期のスランプは完全に脱した印象です。デュガ(11番人気)は少しうるさいくらいで覇気が旺盛。歩様も力強かったですね。出遅れたましたが、すぐにリカバー。折り合い面を踏まえれば、直線競馬も合っていましたが、他馬に寄られるシーンがあったのが痛恨。スムーズに運べていれば、もっと上の着順だったのではないでしょうか。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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