8月31日(日曜)に新潟競馬場で行われた第61回GⅢ新潟記念(芝外回り2000m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)は2番人気に支持されたシランケドが優勝。管理する栗東・牧浦充徳調教師、騎乗した坂井瑠星騎手とも当レースは初勝利となった。シランケドは北海道新ひだか町下河辺トレーニングセンターの生産馬。馬主は田畑利彦さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

クイーンズウォークは競走除外に

 

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【展開・ペース】 戦前の予想通り、コスモフリーゲンが単騎逃げに持ち込み、前半1000m通過タイムは60秒5とスローな流れ。直線での瞬発力比べとなりました。

 

 

【レース分析】 シランケド(2番人気)は秋を見据えてやや余裕を持たせた体つきでしたが、力は出せる仕上がり。スローの瞬発力勝負はお誂え向きと言えるタイプ。スムーズにレースを進められたように鞍上のエスコートも完璧でした。実績を踏まえれば55キロは恵まれた斤量。ハンデ→別定に替わった恩恵を一番受けていたのはシランケドでしょう。

 

 

「調教に乗ってポテンシャルを感じていたので、スムーズに力を出せればいい勝負になると思っていました。牝馬同士ならトップレベルの馬で自信を持って乗りましたし、瞬発力があって爆発的な脚を使えて、それを生かすことができました。レースは出たなりでリズム良く行けて、直線まで我慢して最後は馬場のいい外へ。進路もクリアでしたし、ゴーサイン出した時には届くなという感触でした。あとはGⅠタイトルだけなので勝ってくれると思います」坂井瑠星騎手はレース後にコメント。今年に入り、中山牝馬Sで重賞初勝利を飾ると、GⅠヴィクトリアマイルでも③着に健闘し、今回は牡馬を一蹴しての勝利。近況を見てもまさに充実一途。秋はビッグタイトル獲得を目指します。

 

シランケドの4代血統表

 

1番人気に支持されたエネルジコは太め感はなく、増えた体重は成長分でしょう。スローペースと見るや、ポジションを押し上げたC.ルメール騎手の好判断が光りましたね。僅かに競り負けましたが、3歳馬で勝ち馬とはアローワンスを加味して換算すると2キロの斤量差があったわけですから勝ちに等しい内容と見ていいでしょう。この先がますます楽しみになりました。ディープモンスター(7番人気)は7歳馬でも心身ともに若々しく、軽快な脚捌き。馬群のなかで脚をためて直線勝負。馬場状態が良くはない内目の部分をギリギリ避けて懸命に脚を伸ばして③着に好走しました。

 

 

シンリョクカ(8番人気)は馬体がきっちり仕上がってハツラツとした動き。コスモフリーゲンを行かせて2番手に陣取る非の打ち所のないレース運び。直線では一旦先頭に立つシーンも作っており、56キロを背負っていたことを考えると立派な内容でした。ヴェローチェエラ(9番人気)は札幌記念から中1週での出走でしたが、動きには柔らかみがあって、気配は良かったですね。末脚に賭けて捌きづらくなる場面がありながらも掲示板に浮上。サマー2000シリーズのチャンピオンに輝いたわけですから価値のある⑤着ですね。本命に推したコスモフリーゲン(4番人気)はパドックでは気迫が感じられ、引き続き状態は良さそうに映りました。結果的に瞬発力の差が出た印象。ペースを上げて馬群を引っ張っていれば違った結果が出たかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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