12月27日(土曜)に中山競馬場で行われた第42回GⅠホープフルS(芝2000m・2歳牡牝・馬齢重量・曇り・良馬場)はロブチェンが優勝。管理する栗東・杉山晴紀調教師、騎乗した松山弘平騎手ともにホープフルSは初勝利。ロブチェンは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主はフォレストレーシング。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
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【展開・ペース】 内のテーオーアルアインがハナを主張すると、外のジーネキングは競り合いを避けて、1コーナーに入る時にはペースダウン。中盤は更に流れが緩み、ラップが速くなったのは残り1000mあたりから。流れに乗れる機動力、速い上がりに対応できる瞬発力が求められる展開になりました。
【レース分析】 勝ったロブチェン(7番人気)は初戦が道悪での逃げ切りでしたが、キャリア2戦目の遠征競馬でも落ち着いていたこともあり、出たなりのポジションで折り合いもスムーズ。好位~中団のインでしっかりと脚がたまっていました。直線はそのまま内を突いて一旦は進路がありませんでしたが、外に立て直されると鞍上のアクションにも即座に反応。一気に加速して前を捉えました。
「調教でも終いにいい脚を使えていたので、切れる脚も持っていると思っていました。前走は重馬場で参考外みたいな要素がありましたが、今日みたいな馬場でも力を発揮できると思っていました。イメージはもうひとつ前の位置でしたが、1コーナーで少し狭くなるところもあったので、無理に突っ張るよりはリズムを優先して、折り合いもつきました。落ち着いていましたし、人間の指示をよく聞いてコントロールも良く、厩舎がうまく管理してくれていると感じました。まだ、体に少し緩さがあるので、そのあたりがしっかりしてくれば、更にいい走りができると思います。楽しみな馬なので、とにかく無事に行ってほしいです」と松山騎手がレース後にコメント。調教VTRで確認した動きが非常に良く見えて、紙面でも△はつけておきましたが、当日の返し馬でも“道悪の恩恵で初戦を勝ってきた馬の走りではない”と感じて、▲はつけておきたかったと思っていたところ、案の定というような快勝劇。キャリア2戦目、初戦を逃げて勝ってきた馬が控える競馬をして、しかも直線で進路変更するロスを跳ね返したのですから、時計的には地味でも中身のある勝ちっぷり。あとは高速決着になってどうかですが、来年が楽しみな素材であることは間違いありません。
▲ロブチェンの血統表
②着フォルテアンジェロ(4番人気)は好位をキープして、4コーナーでも手応えは十分。普通なら勝ちパターンの競馬でした。今回は勝ち馬の決め手を称えるべきでしょう。今後に向けて賞金を加算できたことは大きいですし、こちらは前走の東京戦でも鋭い末脚を見せていましたから、次走もコースを問わずに好レースが期待できそうです。③着のアスクエジンバラ(9番人気)は勝ち馬の少し前に位置していましたが、外枠だったので、終始、外を回ることに。それでも4コーナーでは上位2頭より先に動いて、一旦は先頭に立つシーンがありました。とにかく相手なりで、派手さはなくても渋太く伸びてくる印象ですが、今回も含めて、ここまでタイム的に優秀なレースはないので、来春に向けては高速決着への対応がポイントになりそうです。
一方、上位人気馬に目を向けると、1番人気で⑦着のアンドゥーリルは正攻法の競馬をしましたが、直線を向いてからの伸びが案外。直線に急坂のある中山、しかも3レースまではダートが稍重と若干、タフな馬場状態だと、2000mは長い印象を受けました。2番人気で⑧着のジャスティンビスタ、自分が◎にしていて3番人気⑭着のショウナンガルフはともにレースの流れに乗れず、本質的に広いコースの方が良さそうなタイプに感じました。特にショウナンガルフは返し馬でもテンションの高さが目についたので、休み明けで遠征競馬だったことも影響したのでしょう。今回が力負けとは考えない方がいいかもしれませんね。
text by 五十嵐 友二
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。