2017年6月18日(日)1回函館2日11R 第24回 函館スプリントステークス(G3)は、ソルヴェイグが昨年マークした1分7秒8のレコードを大幅に更新する1分6秒8の決着。ただし、前日のHTB杯でタマモブリリアンが函館1200mのコースレコードとなる1分7秒6を出していただけにレコード決着は十分に予想されるものでした。勝ったジューヌエコール(父クロフネ、母ルミナスポイント)は、昨年のデイリー杯2歳S以来となる重賞2勝目。安田隆行調教師、北村友一騎手は共に2017年の重賞初勝利。それではレースラップです。

レコード1:06.8(11.7 – 10.1 – 10.4 – 11.0 – 11.4 – 12.2)

 前半と後半の差が2秒4。ラスト1ハロンが12秒2とガクッと落ちているようにハイペースの前崩れ。ジューヌエコールは桜花賞以来、初めての1200mでしたが、この速い流れに戸惑うこともなく好位直後でスムーズに流れに乗れました。むしろ、折り合いを気にする必要のないペースは良かったですね。4コーナーで前を射程圏に入れると、直線は並ぶ間もなく交わして最後は2馬身半差をつける楽勝。50㎏の斤量も効いていたでしょうが、それにしても強かったです。

 2着キングハートは状態も良かったようです。押して勝ち馬の後ろ、中団につけるレース。4コーナーでは外目を回り、直線は渋太く脚を伸ばしてきました。スピード勝負は向きますね。9歳馬のエポワスも頑張りました。8歳以上が馬券に絡んだのは2009年のタニノマティーニ以来。ゴール前の脚勢はキング以上で、クビ差まで迫ったところでフィニッシュ。2、3着に関しては展開と枠も良かったといえるでしょう。

 人気の2頭はセイウンコウセイが4着、シュウジが10着。セイウンコウセイはこのペースを先行して2着とコンマ1秒差ですし、休み明けを考えると地力を示した内容。昨年の2着馬シュウジはハイペースで飛ばして直線半ばで止まってしまいました。脚を溜めるところがなく、見せ場のないままの敗戦。ちょっとレース運びが難しいタイプですね。

 以下は紙面で担当していた函館11レースのデータ室。来年以降にも使える部分があるので、一応載せておきます。

 過去10年で、前走がG1組(4,4,4,24)、G2組(2,0,1,7)、G3組(2,2,2,23)。やはり、中心は重賞組。前走がオープン特別の場合は③着以内、条件戦の場合は①着であること。前走がダートは(0,0,1,10)。
 1番人気は(3,2,0,5)と連対率5割だが、最近は4連敗中(⑦⑪⑭⑥着)。年齢別では4歳馬が最も成績がいい。次いで3歳馬と若い方が有利。8歳以上は割引。性別は気にしなくていいが、率では牝馬が上回る。
 他のポイントでは1~3枠の内枠有利。距離短縮組の成績がいいところに注目したい。G1馬セイウンコウセイは当然怖いが、ここ4年は波乱の決着。対抗評価として、◎には条件的にピッタリ嵌まったジューヌエコールを指名。

text by 小林 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。