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ユニコーンS レース回顧

ダート界に新星誕生

 2017年6月18日(日)3回東京6日目11R 第22回ユニコーンS(GⅢ)は、単勝2番人気のサンライズノヴァ(父ゴールドアリュール×母ブライトサファイア)が優勝。東京ダート1600mは昨秋、新馬勝ちした舞台。鞍上も当時手綱を取った戸崎圭太騎手にスイッチして4馬身差の圧勝劇。ゴールドアリュール産駒は14年レッドアルヴィス、16年ゴールドドリームが勝っており、これで当レースは通算3勝目となりました。

それでは、レースラップです。

勝ち時計 1分35秒9

前・後半4F 46秒449秒5

12.0 – 10.6 – 11.5 – 12.3 – 12.8 – 12.7 – 12.1 – 11.9

 15時を回ったあたりから雨が降り始めた東京競馬場。馬場状態の発表は“良”のままでしたが、メインレースのファンファーレが鳴る頃にはダートの表面は水分を含んで黒ずんだ状態に。レースは大方の予想通りテイエムヒッタマゲが自然体でハナを切ろうとしましたが、内からシゲルコングが押して先行し、強引に先頭へ。主導権争いが激しくなったこともあって前半600m通過は34秒1。これは16年よりも1秒2速く、馬場コンディションを考慮してもかなりのハイペースでした。

 勝ったサンライズノヴァは出脚が鈍く、道中は中団の少し後ろを追走。直線に向いてスムーズに外へ持ち出すとグングン加速して残り1F標識付近では先行勢をまとめて交わして先頭。圧巻だったのは先頭に立ってからも脚いろがほとんど鈍らず、後続を4馬身突き放した点。トビが大きく、不器用な面があるタイプですからノビノビ走れる東京コースもピッタリなんでしょう。能力はかなり高く、先々実現するであろう同世代のエピカリスとの対決が非常に楽しみですね。

 2着ハルクンノテソーロは出遅れてしまって後方を追走。3、4コーナーでは内を突いて前との差を詰め、直線に入ってからスッと外へ持ち出す上手な立ち回り。サンライズノヴァには完敗でしたが、最後は渋太く粘るサンライズソアをキッチリ競り落としました。距離ロスを最小限に抑えた田辺騎手の好騎乗も光りました。サンライズソアリエノテソーロをマークするように好位追走。リエノを交わし、先頭に立ったところを2頭に差されましたが、勝ちに動いて3着に踏ん張った内容は評価できます。

 1番人気リエノテソーロは騎乗予定だった大野騎手が落馬負傷のため、内田博幸騎手に乗り替わり。内枠でしたが、砂を被らないように先行。しかし、直線でサンライズソアに並ばれると抵抗できずにジワジワ後退。ダートでは初めて敗戦を喫しました。前走のNHKマイルCは比較的、落ち着いた流れを中団から差してきました。今回はダートでしたが、厳しい流れを正攻法で運ぶ形だと東京の1600mは少し長いのかもしれません。

text by 藤原

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。