新緑の風に乗り、波乱を演出

 2017年4月23日(日)2回東京2日目11R 第52回フローラS(GⅡ)は、単勝12番人気のモズカッチャンが優勝。未勝利→500万に続き、鮮やかな3連勝で重賞制覇を達成。また2着にはヤマカツグレースが粘り込み、ハービンジャー産駒によるワンツーとなりました。

それでは、レースラップです。

勝ち時計 2分01秒3 前後半5F 61秒559秒8

13.0 – 12.1 – 12.0 – 11.8 – 12.6 – 12.8 – 12.3 – 11.5 – 11.2 – 12.0

 前日にまとまった雨が降ったことで当日の東京競馬場芝コースは稍重発表でスタート。しかし、晴天に恵まれ、気温も上昇したことで馬場が乾き、午後には良に回復しました。

 レースは大方の予想通りタガノアスワドがハナを奪って前半5Fが61秒5のスローペース。道中で目立った動きもなく、先行勢に有利な展開に。ここまでは予想できていたんですが・・・。ホウオウパフュームは、そんな流れでも差し届くと思って◎を打ちましたが、そこまで競馬は甘くありませんでしたね。4コーナーで外から被せされて、スムーズさを欠いたとはいえ、不利な展開を覆せるほど能力が抜けた存在ではなかったのかもしれません。

 勝ったモズカッチャンは中団のインで脚をタメながら追走。ラスト1Fでフローレスマジックの外へ持ち出すと、ゴール前でズバッと差し切って重賞制覇。終始、距離損なく運べ、遅い流れでもロスを抑えて追い上げられたように最内枠の恩恵は大きく、すべてが噛み合った印象ですが、レースを使う毎にパフォーマンスを上げて地力を強化しているのは確かですね。ただ、現時点では桜花賞組にはかなわないように思います。

 2着ヤマカツグレースは2番手を進み、理想的なレース運び。横山典弘騎手の手腕が光った印象ですが、逃げ馬を交わし、抜け出してからのラスト1Fは12秒0。脚が鈍って勝ち馬の強襲を許したあたり、距離に限界があるのではないでしょうか。3着フローレスマジックは、先行しながらもこの展開で勝ち切れず。期待の大きい馬だけに少し物足りなさが残ります。ただ、姉のラキシスもフローラSは11着。3歳秋を迎えてからグンと成長しましたから長い目で見たいところです。
 
【DATAアラカルト】
12年以降、前走で君子蘭賞を連対していた馬は5頭出走して①②①③②着。今年は10番人気ながらヤマカツグレース(君子蘭賞2着)が連対しました。該当馬の複勝回収率は驚異の320%!
 
 
 

text by 京増真臣/構成・藤原

 

   ※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。