2017年7月2日(日)3回中京2日目。この日は朝から快晴で気温も高く、芝は良馬場、ダートは稍重まで回復してのスタート。ただ、含水率はそこそこ高く、パンパンの良馬場とまではいかなかったようです。さて、11Rの第53回CBC賞(G3)は返し馬の直前に雨が降り出し、なにか馬連で万馬券決着と荒れたレース結果を暗示させる空模様。

 勝ったのは研究ニュースの本紙本命シャイニングレイ。前回の安土城Sに続く連勝。右前肢屈腱炎で2年のブランクがある馬ですが、見事に立ち直りました。高野友和厩舎は今年重賞2勝目。北村友一騎手も函館スプリントSに続く今期重賞2勝目で、サマージョッキーズシリーズではトップを独走する形となりました。それではレースラップです。

1:08.0(12.0 – 10.5 – 10.7 – 11.1 – 11.1 – 12.6)

 アクティブミノルが飛ばして、前半33秒2、後半34秒8。ラスト1ハロンで12秒6とガクッとペースが落ちているように典型的な前傾ラップ。掲示板に載った5頭で、1.5着は外からの追い込み馬、2.3着は前残り、4着がイン差し。評価が難しいところですね。ラップ的に判断するなら2.3着の前で頑張った組を評価するべきでしょう。

 ただ、この日は前半のレースが終わった時点で、「芝に関しては昨日が外差し傾向にあったけど、今日は乾いて内外フラット。それだけにロスのない内を通る馬が有利かなというのがジョッキーの見解」と取材中の井尻TMから報告がありました。その上で、直前のスコールでしたから、内外等しく時計を要する馬場だったかなと。大外から追い込んだ勝ち馬と5着馬を展開が嵌まっただけと判断するのは早計かも。

 シャイニングレイはスタートでアオッて後方から。この速い流れでも行きたがるぐらいでしたが、なんとか折り合いをつけて直線へ。馬群の切れ目からうまく大外へ持ち出せました。ラストの切れは素晴らしかったです。気性面を考えると短距離路線への変更は正解でしょう。屈腱炎で長期ブランクがあった馬。関係者の方の努力には頭が下がるとともに、今後も無事にいって欲しいです。ただ、ベストは1400mの気が……。

 セカンドテーブルは勝ち馬と同タイム。スタートは完璧。そこから、持ち味である渋太さを最大限に引き出すレースでした。最後はさすがに苦しくなったのでしょう。外に流れながらもムチで懸命に叱咤してゴール。水口騎手は勝てば重賞初制覇でしたが、残念です。とはいえ、このコンビには今後も注目ですね。

 3着アクティブミノルはスタートから出ムチを入れてハナへ。そのままペースを落とすことなく、終始ラチ沿いを通って目一杯に粘り込みました。状況を考えて強気なレースに出た酒井学騎手の好判断。初ブリンカーの効果もあったでしょう。

 内枠をうまく生かして3着に突っ込んだきたのがティーハーフ。こういった馬場を苦にしないのも強みになりました。ハンデは2番目に重い57㎏を背負っていましたが、掲示板に載った馬の中では最もうまく運べたクチではないでしょうか。スノードラゴンは勝負どころで勝ち馬の内を併走する形。直線に向いて一気に引き離されましたが、最後はトップハンデの58㎏を背負って良く伸びています。この馬も時計がかかる馬場は良かったですね。1番人気のメラグラーナは10着。直線で前が狭くなる場面もありましたが、馬場のせいか伸び切れませんでした。過去のレースを見ても雨馬場は割引が必要のようですね。3番人気エイシンスパルタンは11着。スタート後に外の馬に前へ入られて、3角でも外の馬に前へ入られてと後手後手の競馬になりました。今回はノーカウントということで。

text by 小林 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。