2017年9月17日(日) 4回阪神4日11R 第35回 ローズステークス(G2)は、伏兵のラビットラン(角居勝彦 厩舎)が優勝。当日は台風18号の直撃が予想され、開催自体が危ぶまれました。開催できたとしても前日から続く雨で極悪馬場は避けられないはずでしたが、まさか雨が降らず良馬場まで回復するとは……。それではレースラップです。

1:45.5(12.4 – 10.9 – 11.3 – 11.8 – 12.2 – 12.0 – 11.6 – 11.3 – 12.0)

 事前の予想通り、レースは外枠のカワキタエンカとヤマカツグレースが先行する形。ただし、レースラップは想定以上に速く、1000m通過は58秒6。緩みのない流れになりました。ラビットランは後方で折り合いに専念し、直線は大外へ。追い出しての反応が良く、見事な末脚でした。展開も向いたとはいえ、初芝の前走で見せた決め手は本物でしたね。

 カワキタエンカは自分でレースを作って2着。序盤のテン2ハロン目が10秒台のラップは過去10年で4回あるのですが、どれも差し決着で、逃げて馬券に絡んだ馬はいません。唯一先行して3着に入ったのが、2009年のクーデグレイス。同馬は本番(レコード決着でした)でも0秒3差の4着でしたし、こちらも期待して良さそうです。それにしてもテン乗りの横山典弘騎手。さすがです。

 3着争いは同じ勝負服のリスグラシューミリッサリスグラシューは勝ち馬の内でレースを進めましたが、直線で一気に離されてしまいました。休み明けもあるでしょうが、もともとエンジンのかかりが遅い馬。ラストは伸びているだけに本番もそのあたりがポイントとなりそうです。ミリッサは後方の内でロスなく運べました。ただ、直線は進路を探しながら最終的には勝ち馬の更に外へ。ちょっと残念な競馬でしたね。

 メイショウオワラは中団の外。最後は伸び負けしましたが、現状の力は出し切ったと言えるでしょう。1番人気のファンディーナは6着。22㎏の馬体増は成長分もあるでしょうが、余裕残しの仕上げ。テンションもかなり高かったですね。ただ、レースでは折り合いがついていましたし、直線で一瞬抜け出すかの場面。さすがに最後は止まってしまいましたが、トライアルとしては悪くなかったと思います。

 モズカッチャンは枠なりでインを追走。直線も内から脚を伸ばしましたが、最後に伸びを欠いたのは休み明けの分でしょうか。1、2番人気は休み明けの速い流れのレースで、伸びかけて止まったんですから次は変わってもいいはず。

text by 小林  

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