菱田裕二騎手は重賞初勝利

 2018年8月19日(日) 2回小倉8日目11R 第53回北九州記念はアレスバローズ角田晃一・栗東)が優勝。CBC賞に続く重賞連勝で、サマースプリントシリーズのトップに躍り出ました。鞍上の菱田裕二騎手はこれが嬉しい重賞初勝利。おめでとうございます。

 

1:06.6(11.6 – 10.2 – 10.6 – 11.2 – 11.3 – 11.7)

 走破時計は1999年にアグネスワールドが当地で記録したJRAレコードとコンマ1秒差でした。レースは予想通り右肩下がりの前傾ラップ。それでも、勝ったアレスバローズは勝負どころで唸るような手応え。インでバッチリ脚が溜まっていて、直線は馬の間を割って抜け出してきました。展開も嵌まりましたが、菱田騎手が勝利インタビューで話していたように精神面の成長も大きかったですね。トップハンデ56㎏を背負ってこれは秋が楽しみになる勝ち方。

 ちなみにトップハンデで北九州記念を優勝した馬は、2008年のスリープレスナイト以来。 スリープレスナイトはCBC賞①着→北九州記念①着→スプリンターズS①着でした

 当日版のデータ室で◎に推したダイメイプリンセスが2着。相手にアレスバローズを選んでいたので見事に的中と相成りました。そして、3着にラブカンプーとアイビスサマーダッシュの1・2着が上位入線。この高速決着ですからスピードの絶対値が問われたのは間違いありません。ダイメイプリンセスは牝馬の身で55㎏のハンデでしたし、勝ち馬とは対照的に大外を回って伸びてきたのですから中身の濃い内容だったと言えます。ラブカンプーはさすがのダッシュ力。うまく3番手で我慢して直線で先頭へ。最後は上位2頭の決め手に屈してしまいましたが、ハンデの恩恵があるとはいえ、先行勢では一番の頑張り。まだ3歳。これからでしょう。

 グレイトチャーターはよく見るとフライングスタートでしたが、態勢が悪くなり出足がつきませんでした。ただ、道中は勝ち馬を見ながら進んで、直線も勝ち馬の進路をうまくトレースして掲示板を確保。この馬も展開が嵌まりましたね。2番人気のアサクサゲンキはゲートこそ五分でしたが、出足が今ひとつで後ろから。最近はスタートが悪くなっているのが気になります。直線も伸びてはいますが、前も速い上がりを使っているだけにジリジリと脚を伸ばす格好になりました。そこからクビ差遅れでダイアナヘイローは7着。好位のインで悪くない形でしたが、直線は伸び切れず。牝馬で55・5㎏は決して楽なハンデではありませんでした。残念ながら連覇はならず。

 ゴールドクイーンは好枠を生かして注文通りハナへ。前半3ハロンは32秒4とペースが速かった上に、早めにプレッシャーをかけられる形。厳しい展開になってしまいました。可哀相だったのはアンヴァル。スタートで挟まれてぶつけられて後方から。直線もインで前が詰まる不利。そこから再び脚を伸ばしましたが、今日は参考外でしょう。

text by 小林  

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