行ってきました。9月2日に栗東トレセン2階大会議室で行われた「芝馬場クッション値に関する記者説明会」です。これは文字通り、9月12日の中山・中京開催からJRAホームページ上で公表される「芝馬場クッション値」に関する説明会です。
説明された内容はJRAのホームページに記載されている「馬場状態およびクッション値に関する情報」とほぼ変わりません。ただ、記載されていない点もいくつかありました。
基本的な情報はリンク先のホームページを見ていただくとして、まず、JRAが今回クッション値を公表しようと思った経緯から。「良馬場でも雨が降った後の良馬場、カラカラの日が続いた良馬場といろいろある。クッション値を公表し、既に発表している含水率と併せることによって、ファンにより深く馬場状態を考察してもらいたい」とのことでした。
個人的には現在の良、稍、重、不良の4段階ではなく、海外のように細かく発表する方がファンには分かりやすいと思うのですが、客観的な数字を追い続けることによって見えてくることがあるかもしれません。
次に、「あくまで馬場の表面硬度を見ることであって、馬場の傷み具合が分かるわけではない」ということ。具体的には、測定する場所は複数箇所で行うのですが、蹄跡などを避けて芝生が綺麗な部分で行われます。蹄跡などによる馬場の傷み具合は分かりません。
また、測定は4コーナー、ラスト1ハロン標付近、ゴール前の3箇所で行われますが、今後コース全面での測定を行う予定はないとのこと。理由は2つ。
第一に競馬場によっては調教を行われている開催もあり、時間的にコース全面は難しい競馬場があること。横の比較をしやすくする為に全場で可能な3箇所の測定に統一した。
第二に試験的にコース全面を測定したが、平均値は3箇所測定とほぼ差がなかったこと。
以上がJRAの回答でした。
以下はJRAのホームページにも掲載されているクッション値の参考になると思われる表です。JRAは昨年一年間試験的にクッション値を計測したそうですが、大体6割が8~10の数値に収まっていたとのこと。また、数値の下限上限は6~12だったそうです。「エアレーションやシャタリングを使って、標準である8~10を目指したい」がJRAとしての当面の目標とのことでした。
最後に、「硬度とタイムの相関関係で特異的な点は見出せなかったが、これはサンプルが少ない可能性もある」と担当者の方が語っていた点も付け加えておきたいと思います。