6月30日(日曜)に福島競馬場で行われた第73回GⅢラジオNIKKEI賞(芝1800m・3歳・ハンデ・雨・良馬場)は6番人気のオフトレイルが優勝。管理する栗東・吉村圭司調教師はラジオNIKKEI賞は初勝利。騎乗した田辺裕信騎手は2勝目となった。オフトレイルは英国ゴドルフィンの生産馬。馬主はゴドルフィン

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 最軽量51キロのメイショウヨゾラが内枠からハナ切りました。セットアップミナデオロが続きましたが、どちらも行きたがるような素振り。一見するとペースが遅く映りますが、実際は前半1000m通過58秒4というハイペース。開幕週でも差し・追い込み決着になりました。


 

 

 

 

【レース分析】 オフトレイル(6番人気)は牡馬とすればコンパクトな造り。それだけに輸送して馬体重が10キロ増えていたのは好材料。それだけ状態も良かったのかもしれません。パドックではキビキビと活気十分に周回していました。スタートで後手を踏んだこともあって腹を括って最後方を追走。ハイペースになったことで、これが吉と出ました。4コーナーで前を射程圏内に入れ、直線に向くと力強い伸び。展開利があったとはいえ、開幕週の馬場で差し切ったあたりは立派です。

 

 

 

 

 「あそこまで後ろになるとは思っていませんでしたが、凄い脚を使ってくれました。流れに乗っていけたらと思っていたのですが、ゲートの中でソワソワして上手ではなかったです。ただ、ペースが流れてくれたので、巻き込まれないで良かったですね。好位からじゃなくても脚は使えましたし、競馬の幅が広がりました」とレース後に田辺裕信騎手はコメント。初騎乗でしたが、型に嵌めず、馬のリズムを優先し、見事に末脚を引き出したあたりが鞍上の腕。戦法だけでなく、コーナー4回の舞台設定で結果を出せたことで今後の選択肢も広がったのではないでしょうか。

 

 

オフトレイルの4代血統表

 

 

②着シリウスコルト(4番人気)は、皐月賞時の雰囲気には及ばないものの、体はきっちりと仕上がって、落ち着きがありました。ゲートを出たなりに中団のインを追走。道中は脚をためて運び、勝負どころではインをうまく捌けました。勝ち馬の瞬発力に屈して惜敗を喫しましたが、鞍上のエスコートはほぼ完璧でしたし、福島コースの適性も高いですね。ヤマニンアドホック(5番人気)はホライゾネットを着用して落ち着きがあり、脚捌きはシャープ。②着馬と同様に福島コースが合うようで、リズム良く運んで4コーナーでは抜群の手応え。ハンデに恵まれた面はありますが、見せ場を作って③着に食い込みました。

 

 

 

メイショウヨゾラ(12番人気)は前回よりテンションが上がらず、軽快な脚捌き。セットアップより内枠に入ったことでスタート後に激しい競り合いはなく、すんなりハナを切ることができました。ハイペースで飛ばしながらも、最後まで渋太い粘り。スローペースの逃げよりも、こういう形の方がパフォーマンスが上がる印象です。⑤着ショーマンフリート(3番人気)は馬体に重厚感があり、迫力満点の周回。パドックの気配は良好でした。大外枠から無理をせずに中団やや後方。ハイペースだったのを考えれば、いいポジションでしたが、途中でサトノシュトラーセが押し上げていったことで、ワンテンポ早く動かざるを得ませんでしたし、外を回らされてしまいました。あまり小回りコースも合わないのかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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