日差し降る福島で雪姫が舞う

 

 1回福島5日目11R第15回福島牝馬Sは秋山真一郎騎手が騎乗した7番人気キンショーユキヒメがゴール前で差し切って優勝した。栗東・中村均調教師の管理馬で父メイショウサムソン、母アップルティーという血統。生産は千歳の社台ファーム。馬主は礒野日出夫さん。この勝利によりキンショーユキヒメは5月13日に東京競馬場で行われるヴィクトリアマイルの優先出走権を獲得した

 

それではレースを振り返りましょう。

 

勝ち時計 1.46.8(晴れ・良)

前半4F → 後半4F 47.2 → 47.8 (Mペース)

12.4 – 11.2 – 11.5 – 12.1 – 11.8 – 11.7 – 12.2 – 11.7 – 12.2

 

パドックをゆったりと周回するキンショーユキヒメ(撮影:yu~kun)

 

【展開・ペース】

 予想通りカワキタエンカが主導権を握り、2番手にサルサディオーネが続く。向正面に入ってもペースはそれほど緩まず、前半4ハロン通過は47秒2。これは3月の中山牝馬Sより2秒も速いタフな流れ。ラスト3ハロンは36秒1と上がりがかかり、中団から脚を伸ばしたキンショーユキヒメに勝利の女神が微笑んだ。

 

【レース分析】

 [7・9・7・34]。この数字は過去5年、福島芝コースでの秋山騎手の騎乗成績。連対率28%、複勝率は40%のハイアベレージ。デビューからの通算連対率(JRA全場)が15%だから鞍上自身が福島を得意としているのがよく分かる。

カワキタエンカが作り出したペースは速く、結果的にこれを追いかけて2~4番手を進んだ面々は息切れして⑫⑨⑪着と大敗。キンショーユキヒメは中団を進み、残り3ハロン標識を過ぎてからジワッと進出。残り1ハロンを迎え、先に仕掛けたデンコウアンジュ、逃げ粘るカワキタエンカの脚が鈍ったところを差し切ったところがゴール。ペースを読み切り、仕掛けのタイミングもズバリ!昨年の新潟記念でも頭脳プレーが冴え渡ったように知略に長けた秋山騎手の手腕が光った。

 

キンショーユキヒメの4代血統表

 

 カワキタエンカはパドックで前の馬との間隔をしっかり取り、気負うことなく周回。中山牝馬Sと同様に馬場入りはいわゆる“先出し”だったが、レースに向かうまでのプロセスは理想的。結果は差し切られて②着に終わったが、緩みのないペースで飛ばし、ゴール寸前まで先頭を死守していた。ハンデ戦だった中山牝馬Sと違い、別定戦で他馬との斤量差がなくなった中で好走できた点は地力強化と見ていい。馬場状態の発表が良・稍重だったレースで大きく崩れたのはイレ込んでレース前に消耗していた洛陽Sのみ。平常心を保つことさえできれば、重賞2勝目にはすぐ手が届くだろう。

 

 

 デンコウアンジュは昨年より着順をひとつ上げて③着。前を行くトーセンビクトリーをマークし、4角で一気にスパート。カワキタエンカを交わせず、最後は勝ち馬の決め手にも屈したが、着差はクビ+クビ差。健在ぶりをアピールした。勝ち馬と同じメイショウサムソンの産駒。ちなみに前後半4ハロンが46秒9-47秒9と今年に似たラップ構成だった昨年の福島牝馬Sで②着に好走したフロンテアクイーンもメイショウサムソンの産駒。来年以降も狙える血統として覚えておきたい。

 トーセンビクトリーは中山牝馬Sに続いて④着。好走した昨年の中山牝馬S、クイーンSでは内をロスなく立ち回っていた。今回のように正攻法で勝ちに行くと最後に甘くなってしまうようだ。

 

text by 藤原

 

  ※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

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