競馬 研究ニュース

第67回 ラジオNIKKEI賞 回顧

 

 2回福島2日目11R第67回GⅢ ラジオNIKKEI賞は単勝2番人気のメイショウテッコンが優勝。トップハンデとなる56キロを背負って重賞初勝利。鞍上は2走前からコンビを組んでいる松山弘平騎手。管理するのは栗東・高橋義忠調教師。メイショウテッコンは父マンハッタンカフェ、母エーシンベロシティという血統。生産は北海道・新ひだかの下屋敷牧場。馬主は松本好雄さん。

それではレースを振り返りましょう。

 

 

【展開・ペース】

 好スタートを決めたキボウノダイチがハナを主張。外からシセイヒテンが2番手に。主導権を握ると考えていたメイショウテッコンは2頭の出方を見て、無理に競ることは避けて内の3番手を進む形に。キボウノダイチが刻んだペースは前半3ハロン通過34秒2→5ハロン通過58秒7と速かったものの、ラスト2ハロンは11秒6→11秒6。開幕週の時計が出やすい馬場を考慮すれば、決してオーバーペースではなかった。

 

【レース分析】

 メイショウテッコンは中盤、少し緩んだとはいえ、タイトな流れを3番手で追走。逃げ馬を競り落とし、最後はフィエールマンの強襲も凌ぎ切った。②着フィエールマンよりも2キロ重いハンデ頭となる56キロを背負っており完勝と言っていい内容。ハナにこだわることなく、結果を出した点も収穫だった。

 

 

「内枠だったので揉まれたくありませんでした。それにスムーズに運びたいと考えていました。道中は我慢できたし、外に出してからの反応も良かったです。抜け出してジリッぽくなりましたが、最後まで凌いでくれましたね。強い競馬でした」と松山騎手。

 フィエールマンは後手を踏み、後方を進んだが、余裕を持って追走。しかし、中盤、ペースが緩んだことで馬群が凝縮。そのため3コーナーからは外を回る形に。迎えた4コーナー。ロス覚悟で大外を駆け上がって進出するのか、それとも、脚をタメて直線に賭けるのか、石橋脩騎手は難しい判断を迫られたが、後者を選択。直線入り口まで待ってから思い切って外へ持ち出して脚を伸ばす。差しに徹した分だけ弾けて最後はメイショウテッコンに半馬身差まで迫った。今回は馬場や展開、コース取りの分、敗れたが、キャリア2戦でこれだけやれた点は高く評価できる。秋が楽しみな存在。

 

 

 キボウノダイチは好スタートからハナを奪取。向正面でジワッとペースを緩め、息を入れて直線へ。ゴール寸前まで先頭を死守した。次走以降、年長馬との対戦となっても自分の形に持ち込めると簡単には止まらない。

 イェッツトはもともと仕掛けて瞬時に加速できるタイプではないが、それにしても反応が鈍かった。加えて、プリンシパルSで見せたような終いの伸びも見られず⑪着と惨敗。パドックを周回する姿を見て、気配の良さを感じたが…。急かさずジックリ運べる東京のようなコース向きなのだろうか。今日のところは力を出し切ったとは到底、思えず、次走以降の巻き返しに期待したい。

 

text by 藤原

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

  ※記事中の写真は競馬ブックネットSHOPで販売中!
詳しくは写真かコチラをクリック!