4回東京8日目11Rに行われた第7回GⅢアルテミスSは6番人気のシェーングランツがレースレコードをマークして勝利。管理するのは藤沢和雄調教師。藤沢師はシェーングランツの姉にあたるソウルスターリングで昨年のオークスを制している。鞍上は今回が初コンビだった武豊騎手。シェーングランツは北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。通算成績は3戦2勝。

 

それではレースを京増TMに振り返ってもらいましょう。

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【展開・ペース】

 ライデンシャフトが注文をつけてハナを切り、半マイル通過46秒2というハイペース。差し・追い込みタイプにとって有利な展開に。外をスムーズに追い上げたシェーングランツが、先に抜け出したビーチサンバをゴール前で捉えた。

【レース分析】

 シェーングランツは良血馬らしい垢抜けた好馬体。父は違えど、姉のソウルスターリング(父フランケル)に雰囲気が似ていると感じた。デビュー戦の⑤着に物足りなさを覚え、今回は無印にしたが、ディープインパクト産駒だけに洋芝の札幌から軽い馬場に替わってグンとパフォーマンスを上げた。確かに展開の恩恵があったのは事実だが、高いポテンシャルを秘めており、この先が楽しみ。

パドックを周回するシェーングランツ(撮影:yu~kun)

「返し馬で凄くいい走りをするなあと思い、期待してゲートに入りました。スタートが良くなかったですし、道中もあまり自分から走っていく感じではありませんでしたが、直線に向いて外に出すと急に走るフォームが変わり、そこからは凄い脚でした。素質をかなり感じるので、可能性はまだまだあると思います」とレース後の武豊騎手。

シェーングランツの4代血統表

 ②着のビーチサンバも、デビュー2戦目でこれだけのパフォーマンスを見せるのだから大したもの。負けて尚強しを印象づけた。結果的に勝ち馬の瞬発力に屈したが、好素質馬が揃った中で、一旦は完全に抜け出した。均整の取れた馬体の造りで、脚取りに軽さもあるし、将来性は高い。

パドックを歩くビーチサンバ(撮影:yu~kun)

 エールヴォアはトビが大きく、一瞬の脚に欠けるが、ジワジワと渋太く差を詰めて③着。牝馬とすれば馬格があって、スケールの大きさは感じさせる。キャリアを積んでくれば、もっと良くなりそうなムードを感じる。

 本命に推したウインゼノビアは直前でハードに追い切っても落ち着きがあって、歩様もスムーズ。ただし、東京マイルに素質馬が集結すると、完成度の高さをもってしても勝ち負けには持ち込めなかった。鞍上のペース判断も的確で、いいポジションにつけたと思ったが、最後は決め手で見劣ったか。

text by 京増真臣/構成・藤原

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