2019年の中央競馬開幕を飾る第65回GⅢ中山金杯。制したのは単勝3番人気に支持されたウインブライト。トップハンデとなる58キロを克服し、昨年②着の雪辱を果たした。ウインブライトにとっては昨年のGⅡ中山記念以来となる通算重賞4勝目。騎乗したのは松岡正海騎手。管理するのは美浦の畠山吉宏調教師。ウインブライトは北海道新冠町・コスモヴューファームの生産馬。馬主は㈱ウイン。

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

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【展開・ペース】

 コズミックフォースストロングタイタンらがジワッと前へ出るが、最内から押してタニノフランケルが先制。前半1000m通過は59秒9。馬場コンディションなどを考慮するとスローに近い流れ。差し一手のタイプには厳しい展開だったか。

パドックを歩くウインブライト(撮影:yu~kun)京都金杯はパクスアメリカーナが優勝。東西の金杯を芦毛馬が優勝したのは84年のグレード制導入後、初めて。

【レース分析】

 ウインブライトは追い切りの動きが良かったが、レース当日も馬体がパンと張っていて抜群の気配。これまでGⅡを2勝。本来の状態に戻れば、58キロというトップハンデでも力が違ったということか。外を回って不利だけは受けないようにレースを運んでいた。松岡騎手も自信満々だったのだろう。

 「もう少しポジションは前かと思っていましたが、意外と主張する馬がいたのでいつもと違う形になりました。ただ、馬の後ろでも折り合いはつきますし、差し切れる脚はあるので心配していませんでした。重賞はたくさん勝っているので、今年はもうひとつ上のクラスを勝ちたいですね」松岡騎手。

ウインブライトの4代血統表

 本命を打ったタニノフランケルはプラス体重での出走となったが、体に太目感はなく、むしろ重厚感が出た感じ。トビが大きい分、出脚がなかなかつかず、ハナを奪うまでにいくらか時間はかかったが、注文通りの展開に持ち込めた。直線の入り口で後続を振り切った瞬間はこれなら!と感じたが、最後は中山の急坂で脚いろが鈍ってしまった。見せ場を作りながらも③着。私自身、今年もあまり運勢が良くないのかな(苦笑)

 ステイフーリッシュはステイゴールド産駒らしく、いくらか華奢に見せる体型でも、本馬場入場の際は軽快な脚取り。状態は良かった。レース序盤は後方に控え、ペースが緩んだ向正面の中ほどで3番手へ。ここで動いたあたりは鞍上の好判断。最後は混戦の②着争いを制し、しっかりと結果に結びつけた。アドマイヤリードは横山典弘騎手が完璧に騎乗したが、2000mという距離と56キロのハンデ(牡馬換算58キロ)が応えた印象。

 

text by 京増真臣

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