それではレースを振り返っていきましょう。
【展開・ペース】
ラストドラフト、カテドラルの2頭がスタート後にジワッと前へ。コーナーワークで内を進んだカテドラルがハナを切った。前半1000ｍ通過は61秒1。中盤はグッとラップが緩んだが、ダノンラスターがマクり気味に進出してきたことで残り4ハロン地点から急激にペースＵＰ。それでも、差し切りは難しく、序盤から前で運んでいた2頭が連対を果たした。
【レース分析】
ラストドラフトは好スタートから控えて2番手。抜群の手応えで４コーナーで先頭に立ち、直線入り口でサッと左手前に替えて突き放して快勝。非凡なレースセンスを披露した。また、新馬戦のゴール前でもそうだったように、左手前の走りがいいタイプ。それをフルに生かせる右回りは合うようだ。母は桜花賞馬マルセリーナ。血統的にもクラシックに向けて期待が膨らむ。
「強かったですね。新馬戦でも能力を発揮していましたし、今回も凄くいい脚を使ってくれました。スタート前から元気一杯で、好スタートからいいポジションが取れました。道中は物見もしましたが、リズム良く走れた分、直線もしっかり加速することができました。父も母も強い馬でしたし、クラシックが楽しみです」とＣ.ルメール騎手。
ラストドラフトの4代血統表
②着ランフォザローゼスは前走、直線でゴチャつく場面があったが、今回は3番手につけて終始スムーズなレース運び。3コーナーでダノンラスターのマクりを突っぱねて、直線もしっかり脚を使った。今回のところは勝ち馬が一枚上だったが、この馬も祖母が女傑エアグルーヴという良血でまだ奥がありそう。
③着ヒンドゥタイムズは馬込みを苦にせず、内から進出。勝負どころで置かれかけたが、前に食らいつくように伸びてきた。いい根性があり、今後も相手なりに渋太く走れそう。
④着シークレットランは4コーナーで窮屈な位置に入ったとはいえ、その前から鞍上の手が激しく動いて反応が鈍かった。馬体自体は良く映ったが、12キロ体重が増えていた影響があったか。それに今回のような落ち着いた流れより、消耗戦で持久力を生かしたいクチだろう。
⑤着リーガルメインは出遅れてしんがりから。大外を回って上がりはメンバー最速。脚は見せた。ダノンラスターは3コーナー手前からマクッたが、脚が続かなかった。東京などの広いコースでジックリと構えた方がいいタイプなのかもしれない。
text by 菊池洋行
優勝したラストドラフト（撮影：yu～kun）桜花賞馬の息子で更なる飛躍が期待される。
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。