
第69回GⅢダイヤモンドSを制したのはユーキャンスマイル。2017年のアルバート、2018年のフェイムゲームに続き、3年続けて単勝1番人気馬による勝利となった。騎乗した岩田康誠騎手は本レースは初勝利。管理する友道康夫調教師は9年連続でのJRA重賞勝利となった。ユーキャンスマイルは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で馬主は金子真人ホールディングス(株)。
それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。


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【展開・ペース】
ピッツバーグがハナを切るが、スタートで出遅れてしまったサンデームーティエが、ジワっと押し上げて先頭を奪う。1周目のホームストレッチに差し掛かるあたりで隊列が決まり、その後はゆったりとしたラップが続く。長丁場らしくスローペースとなった。
【レース分析】
ユーキャンスマイルは菊花賞③着、万葉S②着と好走を続けているが、まだ準オープンの身。今後を見据えると、使いたい重賞レースに出走するためにも賞金加算は必須。取りこぼせない一戦だった。当日はマイナス8キロの馬体重。しっかり仕上げてきた印象を受けた。
道中はジックリと構え、直線に向くまで脚を温存して運ぶ。内を突いて上手に馬群を捌いた岩田騎手の騎乗ぶりも光ったが、やはり左回りの方がスムーズに走れるようだ(左回りは2戦2勝)。強い4歳世代の菊花賞③着馬で、このメンバーに入れば、力が違った。
「とても乗りやすい馬です。反応が良かったですし、いい脚を使ってくれました。楽勝でしたね。どの進路を通っても突き抜けられる感じがしました。この先も長距離路線で楽しみです」と岩田康誠騎手。

ユーキャンスマイルの4代血統表
サンデームーティエは、直線でカフェブリッツに交わされそうになりながらも渋太く盛り返して②着を確保。50キロという軽ハンデに加え、展開の恩恵もあったが、とにかくスタミナが豊富。マイペースで逃げて自分の形に持ち込むと粘り強い。
カフェブリッツは、1000万クラスの格下2頭を前に見ながら3番手を追走。理想的なレース運びに映ったが、最後に甘くなってしまった。今回は初めてチークピーシズを着用して臨んだが、勝ち馬には瞬発力で劣り、気を抜くような面も出たのかもしれない。勝ちタイム自体は昨年を0秒1凌ぎ、過去10年と比較しても速いものの、組み合わせやレースレベル自体が低調なのは否めないところ。勝ったユーキャンスマイルを除いては次走以降につながるレースだったかと言われれば疑問符が付く。
text by 京増真臣
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