第54回 北九州記念

 例年と比べて、前半32秒7の数字自体はそれほど速くないが、時計のかかる馬場状態だったことを考えると結構なペース。それを証明するようにレースの上がり35秒5は過去10年を含めて最も遅い(上がり35秒を切れなかったのは2010年と今年だけ)。差し馬向きの流れだったと考えていいだろう。

 勝ったダイメイプリンセスは昨年②着に引き続いての好走。枠なりで終始馬場のいい外めを通り、直線も外から脚を伸ばして差し切った。休み明けのアイビスサマーダッシュをひと叩きして状態面が上向いていたこともあるが、展開もこの馬に向いた。秋山騎手とも手が合う。ディアンドルは5連勝の勢いそのままに初めての古馬混合重賞で連対。スタートはひと息だったが、二の足で好位に取り付くと、コーナーでもロスのない立ち回りでレース巧者ぶりを発揮。直線は荒れた内から脚を伸ばし、力の要る馬場も問題なし。軽ハンデとはいえ、これだけやれれば今後が楽しみ。

 当日版のデータ室で推奨したアンヴァルは③着。序盤は少し反応が悪かった。道中は外めを通り、勝ち馬が見える位置。結果的に直線に向いて前が壁になり、少し踏み遅れたのが痛かった。外に切り替えて、勝ち馬が抜け出した後から伸びてきたが、交わすまでには至らず。モズスーパーフレアは休み明けでプラス26㎏。やはり余裕があった。道中はラブカンプーの外。3番手だったが、馬場のいい外めを通れたし、スムーズな競馬はできた。最後に甘くなったが、牝馬でハンデ55㎏を背負って見せ場は十分にあったのだから悪くない。叩いた次走は期待できよう。1番人気のミラアイトーンは⑤着。道中は中団の外。位置取りは悪くなかったが、この速い流れでも馬群の外で力んでいたように映った。不利な大外枠だったし、0秒3差と能力は高い。

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。