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第33回 セントウルS 回顧

 

 

2019年9月8日(日) 4回阪神2日

 予想通り、マテラスカイとラブカンプーがレースを引っ張る形。1.06.7は2002年9月8日にビリーヴがマークした1.07.1を0秒4上回り、JRAレコードまで0秒2に迫るコースレコード。兆候はあった。週中に雨がまったく降らず、開幕週のパンパン馬場。9Rの3歳以上2勝級が1400m1.19.3とこちらもコースレコード。1000m通過で1.07.2だったからメインレースの高速決着を予想した人は多かったはず。ラップ的にはハイペースの消耗戦。

 タワーオブロンドンはこれが4つ目の重賞勝ち。加えて、2019サマースプリントシリーズのチャンピオンの座も射止めた。スタートで出遅れたが、3コーナーで内に入れると唸るような手応えで回ってきて、直線では外へ。このアウトインアウトが実にスムーズ。直線半ばで仕掛ける時も自信に溢れており、結果は3馬身差の楽勝。自身のラップは前半33.5、後半33.2。この消耗戦で後半にギアが上がっていたのは、この馬と最後方にいたモーニンだけ。ちょっと物が違う勝ちっぷりと言える。

 2着と3着はロードカナロア産駒。ファンタジストはもともと1200mでデビューして連勝。前走の北九州記念こそ久々の短距離戦とあってレースにならなかったが、やはりこの距離が合っているのだろう。レースは先行2頭を内に見ながらの3番手。勝ち馬にはアッサリと交わされたが、最後まで粘り強い走りを見せた。データ室で推したイベリスが③着。休み明けでのプラス14㎏は成長分だったと言えるし、先行勢の後ろでうまく折り合いもついていた。直線ではミスターメロディに内に押し込められそうになったが、跳ね返す根性を見せて渋太く脚を伸ばした。初めての古馬相手、久々の1200mを考えると中身は濃い。

 マテラスカイは速いペースでレースを引っ張ってレコードを演出。確かに展開が厳しかったが、本来はもう少し楽に行ける馬だし、意外とズブい印象を受けた。まだ状態面が戻り切っていなかったのかもミスターメロディはパドックで見た感じは悪くなかったし、直線に入って一瞬伸びかけたが、ラストの坂で止まった。斤量58㎏、休み明け、右回りなど敗因は色々と考えられる。叩かれてどこまで変わってくるかだろう。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。