競馬 研究ニュース

第27回 マーチS 回顧

 

 降雪による影響により中止となった29日の続行競馬となった3月31日の中山競馬。この日のメインレースである第27回GⅢマーチS(ダ1800m・4歳以上・ハンデ)はスワーヴアラミス(単勝1番人気)が直線での叩き合いを制して優勝。鞍上は今年に入ってからコンビを組んでいる藤岡康太騎手。管理するのは栗東・須貝尚介調教師スワーヴアラミスは北海道白老町・社台コーポレーション白老ファームの生産馬。馬主は㈱NICKS。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

【展開・ペース】 リアンヴェリテが注文通りハナを叩き、前半1000m通過は62秒0の平均ペース。重賞とすれば、緩い流れではあったが、ラスト4ハロン目のラップが11秒8。リアンヴェリテがリードを広げようとしたかペースを上げた。本命に推したメイショウワザシは置かれまいと積極的に付いて行って4コーナーで先頭。そこで脚を使った分、最後に苦しくなって⑤着。

 

【レース分析】 勝ったスワーヴアラミスは、完歩が大きくて動きはパワフル。馬体にボリューム感もあり、気配の良さが目についた。3番手のポジションを確保し、早めにメイショウワザシを捉えにスパート。正攻法のレース運びから最後はクリンチャーの追い上げを退けて見せた。クビ差という着差以上に強さが感じられた。

 

スワーヴアラミスの4代血統表

 

「2日延期になりましたが、厩舎の方々がうまく仕上げてくれて、いい状態でした。ただ、気持ちの部分では延びた影響なのか、落ち着き過ぎていて近2戦ほどいいスタートを切れなかったですね。自分から動いていけるところもなかったですし、直線では終始、内へモタれていましたが、並んでから抜かさせなかったのはこの馬の根性とポテンシャルが高い故でしょう。力をつけていると思います」藤岡康太騎手。レース運びがうまく、ダートでは常に③着以内と堅実。重賞タイトルを獲得し、ハーツクライ産駒の5歳馬が本格化をアピール。今後も動向から目が離せない。

 

 

 クリンチャーはマイナス4キロと馬体が引き締まっていた。気合乗りが早くなり、休み明けを叩いた上積みは十分。躓き気味のスタートだった分、レース序盤は後方に控えて脚を温存。3コーナー過ぎから一気に押し上げ、絶妙のタイミングでスパートしたが、勝ち馬の渋太さに屈して惜敗。それでも、ダートに矛先を向けて、実績馬が完全復活を果たした。

 レピアーウィットはホライゾネットを着用した効果で落ち着きがあった。それに加え、マイナス10キロと馬体もシャープに。終い勝負に徹し、最速タイの上がりをマーク。重賞でこれだけ走れたのだから今後につながる③着。まだ気性の難しさがあるだけに極端なレース運びが合っている。

 タイムフライヤーは⑧着。「中団あたりからの競馬で内々を立ち回れて形としては良かったです。ただ、コーナー4回の今回は集中力が途切れたような感じでした。広いワンターンのコースの方が走りやすいと思います」ミナリク騎手。前走のGⅠフェブラリーSでは⑤着に健闘しており、条件が替わればガラッと変身して驚けない。

 

                                 text by 京増 真臣

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・OP特別組は前走が総武Sだった馬しか狙えないと記したが、勝ったスワーヴアラミスの前走はOP特別のアルデバランS。②着クリンチャーの前走がOPの仁川Sで②着。来年以降、OP特別組に関しては総武S組だけでなく、他のレースでも連対していれば狙いたい。

〇ハンデ・・・①~③着は57キロ→57.5キロ→55キロ。重めのハンデを背負わされた馬が優勢。53キロ以下の2頭はともに馬券圏外に敗れている。

 


 
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